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第46話 クリスマスデート⑤

 想像もしていない質問に、永人は目を見開け暴れた。  「何でそんな事聞くの!? さっきは、勝手にしたくせに。聞くなよ、恥ずかしいじゃん」  「じゃぁ、していいって事?」  「んー、だから聞くなって……」  永人の口から聞きたいかな〜、と意地悪く笑って見せた。  「……ばか。して……、ほしい」  優しいキスをするつもりだったが、その言葉が俺の理性を壊した。  「ん、あぁ……」  重なる唇からこぼれた永人の甘い声が、静かな海岸に響き渡る。  少し強引に舌で口をこじ開け、永人の温もりを脳内で感じながらキスをした。 薄目をあけ永人を見ると必死に舌で答えようとしていた。  お互いの呼吸が乱れ始め、永人は俺の胸を叩いた。 俺は理性が完全になくなる前に、離れた。  肩で息をしている永人の目は潤み、顔はピンク色に染まっていた。 俺を思いっきり睨んでいるが、可愛すぎて全く怖くはない。  呼吸が落ち着かない永人を優しく抱きしめた。  「苦しかった?」  「はぁはぁ……。激し過ぎ……。死んじゃうかと思った」  「ごめん、ごめん。可愛過ぎて」  「なっ!? 変態!」  まさかの変態扱いされてしまったが、抱きしめる力を強くした。  「俺、お前の事結構好きなんだよ」  俺は、自分の思いを伝えることにした。 「自分でも分からない。男が好きってわけじゃなかったし、永人に告白されてから意識するようになって、気づいたら永人のこと好きになってた。さっきも理性が飛びそうになるくらい好き。だから、大事にしたいと思う。好きって言ってくれた永人を傷つけたくない。仕事に支障をきたす事は絶対にしたくはないし。仕事もお前の事もどっちも大事にしていきたい。俺、永人が思っている以上に、永人が好きだからな」  俺の突然の告白に、永人は黙ったまま泣いているのがわかった。

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