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第49話 おうちデート①

 いよいよ、来週からライブに向けて準備が始まる。 ファーストライブが自分たちのやりたい事ができる嬉しさで、今からワクワクが止まらない。  「純斗〜、何1人でニヤニヤしてるの?」  何か嬉しいことでもあったの?、と顔を覗き込みながら、永人が抱きついてきた。  「俺と一緒にいるのに、何思い出してニヤニヤしてるの?」  ごめんごめん、と永人の頭を撫でた。  今日は、オフで俺の家でまったりデート中だった。  「いやさ、来週からライブツアー始まるじゃん? どんなことをしたらファンは喜んでくれるんだろうとか、衣裳はどんなものがいいとか、今からワクワクしてさ〜。めちゃくちゃ楽しみでさ〜。それから……」  あ、喋りすぎか、と笑うと、純斗のその顔大好き!、と永人が笑った。  「そんなこと考えてたんだ。でも、純斗の楽しそうな顔もっと見たい」  俺の頬を両手で包み込み、自分の方へ引き寄せた。 今にもキスができそうな距離だ。 俺は、覚悟を決め目を瞑った。  ふふ、と笑う声がした。  「キスされると思った?」  左の口角をあげ、俺の目をじっと見つけたまま手を離してくれない。  「べ、別に……。そんなん思ってねーし」  ほんとかな〜、そう言いながら手を離した。  あ、本当に何にもしないんだ。 そう思っていると、クイっと顎を持ち上げられたと思ったら、唇に何か触れた。

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