98 / 275

嫉妬 3

 俺のがまた勃起するのは簡単だった。  あの人が自分の穴を弄りながら、俺のを咥えてる。  鼻血が出るかと思うような視覚からの攻撃に、俺はもう何が起こってるのかわからなくなってしまった。  どんっ  俺はあの人を突き飛ばした。  これはまた、詐欺師の幻覚なんじゃないかと思ったのだ。  こんなこと有り得ない。  あの人が涎と精液をくちの端からこぼしながら、俺に怒り狂った目を向けた。  その光景すらエロすぎて信じられなかった        のしかかられ、簡単に左手を折られた。  「抵抗するな!!・・・僕に逆らうな!!」  あの人が怒鳴った。  なので、幻覚でも何でもない、本物のあの人だと、折られた腕の痛みで納得した。  この容赦のなさ、間違いない。  でも、だとしたら、コレはコレは・・・。    あの人は俺を寝かせたまま、跨がり、そこに自分から俺のを挿れようとしていた。  でも、上手く入らない。  ムキになるけれど、まだ固いそこは俺のを受け入れられない。  俺は動く右手をあの人の腰に当てた。    「邪魔するな!!」  あの人が怒鳴る。  俺が止めようとしたと思ったらしい。  「・・・無理だよ。ちゃんと解さないと。それにそれじゃあんたが辛い」  俺はあの人の腰をなでながら囁いた。  「何でもあんたの好きにしていいから・・・解させて?お願い」  俺は懇願した。  あの人に痛い思いなんかさせなたくなかった。  これが嫉妬からくる、あの人の単なる無茶だとしても、俺はあの人に気持ち良くなって欲しかった。  あの人か何も言わず俺の胸に顔をうずめたので、俺はあの人を下から抱きしめたまま、そこに指をゆっくりと入れていく。  もう、濡らされてはいたけれど、まだ固いだろうそこをゆっくりと解していく。  あの人は俺の胸に顔をうずめたまま、顔を見せてくれない。  でも、吐息と、殺し切れない声、そして震える身体がそこで感じていることを教えてくれた。  「指増やすから。痛かったら言って」  俺は囁いた。  あの人は返事をしなかった。  俺は指を2本から三本に増やし、ゆっくりとかき混ぜてい った。  何度か指は挿れたことがある。  この人の良いところを擦っていく。  「んっ」  あの人が声を殺し、喘ぐ。  そこを優しく擦れば、あの人の腰が揺れる。  折られた左手が動くようになってきた。  そちらで、前を擦ってやる。  後ろを弄りながら前を擦ってやれば、あの人の身体が俺の上で震える。  声を必死で殺し、耐えようとあの人が俺の肩口に噛みつくことさえ、愛しかった。  こんなに抱かれ、俺に乱されることを嫌がるあの人が、嫉妬からとはいえ、俺に抱かれてくれている。  俺に感じて乱れてくれている。  必死で堪える姿がどれだけ煽るのかをこの人は本当に分かっていない。  「・・・あっ、ああっ!!」  あの人のこられきれない声が出た。  可愛い。  可愛い。   前からも後ろからも追い込んだ。  「はあっ・・・」  あの人が思わずのけぞった。  あの人がのけぞったから、俺はその顔を堪能できてしまった。  なんて可愛い。  「見る・・・な!!」  あの人が怒鳴ったので、慌てて目をそらす。  「もういい。挿れろ・・・」  あの人が呻いた。    俺は一度、手でイかせてあげたかったのだけど・・・。  確かにイくと締まってしまうから。  俺は手を止めた。  でも、その前に。  俺はあの人の唇を求めた。  そっと合わせるとあの人は拒否せず、唇をひらいてくれた。  舌を絡め、吸い、その口の中を思うまま味わった。  俺に奪われることを受け入れるその舌が、  小さく震えるあの人の身体が、  愛しくてたまらなかった。  「・・・好きだ。好きだ」  キスの合間にささやいた。  あの人の身体は甘く緩んでいて・・・。  突っ込んでかき混ぜたくてしかたなかった。  俺はあの人の両脚を押し広げた。  ベッドに押し倒しても、そうやって女みたいな姿勢をとらされても、あの人は拒否しなかった。  俺の下にしなやかなあの人の身体があった。    本物のあの人の肉体は、その白さも、乳首や唇の色のエロさも、雫をこぼしながら震え、勃起しているそこも、俺が凝視するだけでひくつく穴も、夢なんかより遥かに淫らで、俺は唾をのんだ。  欲しがる穴を撫でた。  「んっ・・・」  あの人が呻いて、その顔を腕を交差するようにして隠す。    あんたには不本意なんだよね。  こんな女みたいに脚広げて。  女みたいに喘がされて。   女みたいに突っ込まれて。  メスにされるなんて。  気持ちはわかる。  だって俺だってそうだったから。  でも、あんただからいいと思った。  あんたもそう思ってくれてるの?  こうすることを許してくれたのは嫉妬からだとは分かってる。  他の男に俺が入って、自分には入ってないのが許せない。  だからこうさせてくれてるのは分かってる。  「分かって。欲しいのは・・・あんただけなんだ」  俺は囁いた。  あの人の身体がピクンと震えた。  俺はあの人の髪を撫でた。  そしてキスをした。  「挿れるから・・・」  俺はそういうと、柔らかくほぐれたそこに、自分をゆっくり沈めていった。

ともだちにシェアしよう!