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妬み
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ぼんやりと意識が覚醒していく。
酷く頭がいたかった。
体がだるく、起き上がることさえできない。
風邪も悪化したのかな。
朦朧とする意識のなか、体が揺れてることに気付いた。
ああ、まだやられてるのかな。
「も………やめ、て……………」
声を捻る出すと、ぎゅっとオレを包む力が強くなる。
「もう、大丈夫だから」
低くて甘い、安心する声。
変なの。せんせーがこんなに都合よく何度も助けてくれるはずがないのに。声が聞こえるなんて。
第一、こんなとこ、だれよりもせんせーに見られたくないっての。
「せんせ……」
それなのに、オレの口は無意識に彼をよんでしまう。
「なんだよ」
ああ、これ、夢だ。
オレが作り出した、都合のいい夢。
返ってくるはずのない返事が聞こえて嬉しいのに、なぜか涙が溢れる。
ごめんなさい。オレがもっと綺麗な人間なら、もっとあなたに飛び込んでいけるのに。
汚いオレがまとわりついて、ごめんなさい。
「……っめんなさ………ごめ、んなさ……」
「喋んな」
せんせーの穏やかな声と、頬に暖かい手の感触が気持ちよくて、また目を閉じた。
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