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第54話 仁乃への復讐(1)
仁乃を運び込んだのは賀茂さんがオーナーと親しくしているホテルのスイートルームだ。
誰が来て何をしたとしても全て秘匿される。
仁乃の父親は、こちらの準備が出来次第入室する予定だ。
それまでの間、まずは仁乃1人を相手取る。
別口で身柄を拘束した阿久津もこの後合流する。阿久津の方は、小山田が対応しており既に確保完了の連絡が入っていて到着を待つだけだ。
仁乃の服は坂本が手早く脱がせ、全裸にした後革ベルトの手錠と足枷で拘束した。
右手首と右足首、左手首と左足首がそれぞれ鎖で繋がるタイプの拘束具だ。
首輪も付ける。
ここで仁乃が自然と目を覚ました。
「ん…?」
きょろきょろと辺りを見回している。
坂本をはじめとし、今回は全員目元の隠れるマスクを付けて人相がわからないようにしてあった。中島だけは既に仁乃と会っているため素顔のままだ。
「はっはっは!こりゃぁすごい。一体何のゲームだ?」
誘拐されて第一声がこれだ。やはりこいつは頭がイカれてる。
「おい中島、こんな余興を用意してくれてるとは、さすが芸能人はやることが派手だなぁ!」
めちゃくちゃ嬉しそうだ。バカなのか、こいつは?
「しかし、俺が動けないとは残念だな。そこの女の子たちを存分に可愛がってやりたいんだがなぁ……いや、んん?女じゃないな、まさか男かぁ?ちっ、俺が男嫌いなのは知ってるはずだろ」
「男で悪かったな?仁乃」
俺が名前を呼んだので仁乃はちょっと意外そうな顔をした。
「なんだ?お前、俺のことを知ってるのか?ん?お前みたいなガキの知り合いがいたかな…」
仁乃は記憶を辿るように視線を宙に彷徨わせた。
俺は今日は淡いブルーのベビードール型ランジェリーを身につけている。胸の下辺りにピンクのリボンがついていた。仁乃が男嫌いなのがわかっていたので、好みに合わせて女っぽいフリルの多めな衣装だ。純も全く同じ物を身につけている。背格好が似てるからまるで双子だ。
「不気味だな、お前たち…」
「おい、俺の顔を見忘れたか?」
俺はマスクを外した。
「…!?」
どうやら思い出したらしい。
「大門…?死んだはずじゃ…」
「そう、俺は死んだ。そしてお前に復讐するため蘇ったってわけ」
「そんな…ばかな。お前は誰だ?大門の親族か何かか?」
「だから、本人だってば」
俺はベッドに座らされている仁乃に顔をグッと近づけた。
「ほらー、見てみて?俺でしょ?」
「死んでなかったってことか。しかし…歳も取ってない?」
「そ。まぁ、そこは俺も謎だけど」
「お前なんでそんな妙な格好してるんだ?似合ってはいるが」
「あー、お前の好みに合わせたつもりなんだけど。ちがった?それと俺、女王様になったからお前を下僕にするためこれから調教するよ」
「下僕に?」
「うん」
俺は手を叩いて坂本を呼ぶ。
「じゃあ処理はお願い」
「はい、かしこまりました」
「おーおー、なんだ。こんなデカいのも従えてんのか。あんた、大門の下僕?よろしくな。どうやら俺も下僕にされるらしい。くくっ」
まだ笑ってるよ。まあ、こっからが見ものだな。
仁乃は腸内洗浄のため風呂場に連れて行かれた。
俺は純の隣に戻った。
「時間かかりそうだからあそこ座ってよっか」
ソファに座ってしばらくしたら、阿久津を連れた小山田が入ってきた。
阿久津は後ろ手に縛られているようだ。
「お待たせ」
「小山田お疲れ」
「こいつどうする?」
「仁乃のこと見せるだけでいいんだけど、せっかくだしお揃いの拘束具付けてやってよ」
「どこにある?」
「あのスーツケース」
「了解」
小山田が阿久津を裸に剥いて拘束具を付けていると、仁乃が坂本に抱えられて部屋に戻ってきた。
「おお?これはこれは、久しぶりだな!小山田じゃないか。まさかお前も大門の下僕かぁ?なんだ、同窓会みたいじゃないか。それに阿久津まで捕まって。ははっ」
阿久津は俺の顔を見てもちょっと意外そうな顔をしただけで無言だしその後は無表情だった。
「おい、俺たちはケツを掘られるらしいぞ。阿久津、お前は経験あるのか?俺は初めてだ。まあ、人生何事も経験だからな。少し興味はあったんだ。女に指でいじられたことくらいはあるしな。それで?気持ちよくしてくれるんだろうね?」
俺はイラついてきた。
「おい、仁乃お前は本当によくしゃべる奴だな。少し黙れよ」
「あー、すまない。思ったことをすぐ口にしてしまってね。黙るよ、失礼」
しかし、鼻歌でも歌いかねない陽気さだ。
頭おかしい…やれやれ、親父の顔見て卒倒しろ。
「じゃあ始めます」
坂本がローションやディルド、エネマグラなどの入った道具箱を持ってきた。
ゴム製の手袋をはめた手で後ろにローションを塗り、指で穴周りをほぐしていく。
「あー…なかなかいいね。さすがプロだ。女じゃないのが萎えるがね。ん…」
余裕があったのは最初のうちで、だんだん仁乃も快感を堪えるような表情をし始めた。坂本はアナルを責めるのがめちゃくちゃ上手いのだ。
指は3本に増えており、じゅぷじゅぷと音を立てて出し入れされていた。
阿久津はそれをすぐそばで見せつけられている。
阿久津には今回触らない予定だ。こいつに関しては俺に悪意がなかったし、何よりこいつが一番嫌がりそうなのが、仁乃を痛めつけるのを見せることだと判断したためだ。
「あ…ぐ…うぅ」
仁乃がうめいた。
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水色のベビードールの亜巳と純はシャイニングの双子を意識しました!
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