5 / 13
第4話
遊馬は部屋に戻って考えていた。
PCで開いているのは、とある掲示板の画面だ。
放っている間に、文字が流れてゆく。
「なんだったんだろ…あの懐かしい感じ。」
記憶に霞がかかって思い出せないのだ。
見覚えのあるような…ないような。
考えているうちに、ソファで眠ってしまったらしい。
──────
暑い夏の日、同級生がひとり姿を消した。
「遊馬あしたもあそぼうな!」
そう言って別れたはずだった。
そして、二度と会うことはなかった。
女の子が、自分のせいだと泣いていた。
何度か見たことのある子だったような気がした。
いつか大人達が話をしていた。
"ジュース"に出会ったせいだと。
遊馬は、たくさんたくさん泣いた。
待つだけで、家まで迎えに行かなかったことを酷く後悔した。
ともだちにシェアしよう!