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■実感
……そう、思ってたんだけど俺これほんとにできない。根元まで唇で押し進めるだけとは言うけど。
「おい、さすがに萎えるぞ」
待ちくたびれた先生の苛立ちが頭上から伝わってくる。
「いや善処はしてるんですけど」
「誰が口離していいっつったよ」
「っあ」
脚で股間をぐりぐり踏まれて思わず声が漏れる。
「ほらがんばれがんばれ」
ぐりぐりされ続けながら、言われた通りまた口を付ける。ていうか邪魔されるとなおさらできないんだけど…
それから、散々時間を掛けてやっとのことで根元まで辿り着いて、先生を見上げた。口が、疲れた……。
「あー、お疲れ。達成感感じてるとこ悪いんだけど、今からヤるんだからな」
……あ、ゴム着けるのに必死で忘れてたかも。
サーッと血の気が引く。
「で、も今日もう遅いし…」
「馬鹿か何のためにゴム着けたんだよ」
先生が立ち上がり、正座する俺の肩を蹴飛ばして後ろに倒した。
「ちょっ……」
「はー、散々待たせてくれた分満足させてくれんだろうな?」
やる気……に満ちた大きな影に覆い被さられて、逃げる隙を失ったな、と思った。
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