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■灰皿
教官室の隣、体育倉庫に移動して埃っぽいマットの上に向かい合って座る。
「で?おまえが今までで一番良かったセックスどれだ」
「良かった前提で話されてるのはどうしてなんですか?」
「ったく口が減らねえなあ〜〜、楽しめよもっと」
楽しめと言われたって。
抵抗するのをよして灰皿役に徹しようっていうだけであって、積極的に抱かれたいわけじゃないのに。
でも、とりあえず今までの行為を振り返る。
5月20日火曜日はオーソドックスなやつ。正常位って言うんだよね。喚いたら殴られるオプション付きってところが全然オーソドックスではなかったけど。
5月21日水曜日はゴム付けてやった。ゴムの匂いがいつまでも口に残ったのも、ゴムの先のゼリーみたいなのが気持ち悪かったのも嫌だったな。中にそのまま出されないから後処理は楽だったけどそれ以外は最悪だったかも。
あ、余談だけど後処理のこと。
初めて犯された日、殴られて頭から流れた血は固まってたし、尻は拭いたけど中に残って気持ち悪かったしで、とてもそのまま家に帰れる状態じゃなかったから帰り道にある公園のトイレで処理した。
昨日、5月22日木曜日もそう、立ったまま後ろから犯されて中に出されたのを公園のトイレで掻き出した。自分で自分の尻に指突っ込んで掻き出すっていうのもまじで無理なんだけど、垂れてくるからしないわけにもいかないし。あと昨日はおもちゃで乳首責められたりカッターで脚の付け根切られたりしたけど、そんなのは気持ちいいわけもなく。
でも、まあ。
「……良かったとかはともかく、挿れられるときに体の内側がぞくぞくするなあっていうのと、脚抱えられたとき腹の奥にどすんどすん来てめちゃめちゃ混乱するなっていうのはあります…かね…」
「『めちゃめちゃ興奮するな』?」
「『めちゃめちゃ混乱するな』」
人の話聞いてないこの人。
先生は、ふーんと少し考えてから、いつものようににやっとした。
「じゃ今日は対面座位だな」
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