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第24話 果てしない夜

咥えようと試みるがすでに大きくなりすぎて、それをうまく口内に収めることができない。悶えながら、歯を立てない様に慎重に奥へと進む。残念だが全て収めることはできなかった。喉奥を時々突いてしまう。 「ん…ぐぅ…」 「周…相変わらず、下手だな」 「んん…ぐぅ…ッ…ん」 嫌味の一つでも言ってやりたいところだがこんな状態では到底できそうもない。それでもこういうこと自体するのは嫌じゃない。もちろん黒限定だが。 されたことをそのままお返しするように舌を動かしながら頭を上下させた。 「っ…周」 黒は切羽詰まった声で時折俺を呼ぶ。心を鷲掴みにされる声だ。それでも欲張りな俺はもっと感じる声を聞きたいと思ってしまう。満たされることのない飢え。黒が過去に味わった心の飢えと少し似ているのだろうか。そんなことを考えながら追い上げるように吸い付く。 「ッ…う…く、周。もう…」 「んん…ッふ…」 先走りの白濁が口内に溢れる。もうすぐだ。もうすぐ黒が達する。初めてかもしれない。彼の達する顔をまじまじと見られる。 腹筋が上下し、髪を撫でる指が意地悪っぽく引っ張ってくる。舌で重点的に筋を舐めながら口で愛撫する。   「…周、出すぞ」 そう発した黒は口内で弾けた。射精が長く続き飲み込むには量が多すぎて端から漏れ出てしまう。それでも苦味の含むその液を黒同様に飲み干した。 慣れない行為でも黒を追い詰めイかせることに成功した。満足していると黒は尻を引き寄せた。 「え、黒」 「まさか解しただけで終わると思うのか?」 「わ、わかってる」 強い力でホールドされ腰を引くに引けず硬度を保ったままの黒のそれが宛がわれた。挿入という行為は未だに慣れない。でも奥から溢れる快楽は覚えている。抱かれなければそこが疼いて一人ではどうしようもなくなる。その度に淫らに黒を求める。気持ち良さを知ってしまったら抜け出せない無限の蟻地獄のようだ。 座ったまま黒の上に跨るような体勢で見下ろす。余裕ありげな顔が羨ましい。 「たまには自ら入れてみせろ」 「やだ。そんなの…」 「このままではお前も辛いだろう。できるな?」 入り口を掠めるだけで何もしてくれない。そのまま一気に突き入れて中を掻きまわして欲しい。もどかしくて仕方がない。黒は俺から受け入れ飲み込まない限りは何もしてこないだろう。こんなじれったさを抱えたままでは夜も眠れそうにない。 自ら黒の茎を支え、後孔に先端を飲み込ませていく。先端は案外簡単に納まったが、雁部分がなかなか入ってくれない。 「ッ…なんで…く…ぅ…」 「慌てるな。ゆっくり力抜け。そう…そのまま体重をかけるように」   黒の言われたように力を抜き、尻に体重をかける。徐々にだが確実に熱くて太いものが奥へと入っていく。その感覚だけでも十分快楽が得られた。 「っう、黒…はぁあ…」 「まだ全部入ってないぞ。奥までちゃんと咥えられるだろう」 「…無理。これ以上は入らない…」 黒は鼻でひと笑いすると腰を掴んで無理やり下ろさせた。一気に中に入ってきたそれは凶暴なまでの質量で身もだえることしかできない。 「っあ!!…ン…や…奥、きてる…」 「これで全部だ。たっぷり楽しめ」 そういって黒はゆっくりと腰を動かし始めた。待ちに待った快楽が全身を襲い膝立ちもままならない。今にも倒れ込みそうになるのを黒がしっかりと支えてくれる。 下から何度も突き上げが繰り返された。 「う…ッ…あ、黒…イ?」 「っ…まだまだぬるい。…今夜は眠らせてやらない。褒美をくれるのだろう」 にやりといやらしい笑みを浮かべたまま何度も激しく突き上げられる。今夜はあと何度繰り返されるのか、期待を抱いて自らも腰を揺らす。この行為を止める事なんてできないだろう。

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