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第5話(ジョン)
カーテンの隙間から差し込む朝日が眩しく目が覚める。
懐には昨日買ってきたトビーが眠っていた。
青白くやつれた顔をしている。
気に入っている栗毛を撫でると猫のように頬を擦り付けて来た。
「おい、朝だ。起きろ」
「んっ、、、???」
トビーは一瞬キョロキョロと警戒したように周囲を見回す。
俺の顔を改めて見るとホッとしたような顔になった。
「俺は今から仕事だ。金と家の鍵はダイニングに置いて行く。後は好きにしろ」
もしかしたら、仕事から戻るとトビーは消えているかもしれないと思ったが、それもまた良いと思えた。
「分かった」
トビーは小さく頷く。
今日は、例の汚れ仕事だ。
トビーを買うために、俺はある女に借金をしている。その女から依頼される仕事だ。
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