「らい？」 「悪い、聖利……ここまで精一杯我慢したんだけど……」 　言いながら來の大きな手が聖利の骨盤を左右からわし掴んだ。え、と口を開く間もなく、來のペニスが下から抉るように突き込まれた。 「はッ……ああう……」 「もう駄目だ、我慢できない」 「うあ、ああ、深……、らい、くるし……」 　ぐりぐりと奥を擦られ、聖利は目の前がちかちかと光るほどの衝撃に喘いだ。 　思えば來は数日前から聖利のヒートの気配を察していた。ヒートに煽られるのは、アルファの本能。つまり來はここ数日、凶暴なまでのヒートの本能と闘い続けてくれていたのだろう。 「聖利、俺に全部くれ」 　セックスの最中にあっても強靭な意志で、自制し続けてきたのだ。そんな恋人の優しい気持ちに気づかなかったとは。聖利は苦痛と快感の狭間で唇を噛みしめた。 　來のタガが外れようとしている。それなら……。 「らい……好きにして」 　聖利は來の唇に深くキスをした。そして自ら腰を揺すりだす。我慢なんてさせたくない。求めてほしい。限界までめちゃくちゃに抱いてほしい。 「好きだ、來。おまえがしたいように抱いて」 「壊してしまいそうなんだよ。……だから」 「そんなにもろくない……おまえの番なんだから」 「聖利……っ」 　耐えきれないと目を伏せた來が骨盤を掴み、ガツガツと下から穿つ。激しいピストンと内臓の圧迫に、聖利は叫んだ。びゅくびゅくと精液が鈴口からまき散らされる。 　それでもお構いなしに來は動き続ける。きつく聖利を抱き締め、下から突き上げる。足りないとばかりにシーツに押し付け、脚も腰も抱え上げて上から突き入れてくる。 「うあ、あっ、あっあああああっ！」 　言葉にならない。叫び声とも喘ぎ声ともつかない声が喉の奥から迸りでて止まらない。 　気持ちよくて、頭が真っ白で、だけどまだまだ來が欲しくてきつく脚を絡め、肉壁でしめつける。 　熱い媚肉をかき分け、奥までピストンする來は夢中に見えた。捕食する獣のように口を開け、凶暴に野生的に聖利を蹂躙する。食らい尽くす。 「あ、ひっ、ひうっ、そこ、そこ！　もっと、もっとこすってぇ！」 「くっそ、良過ぎだろ、おまえの中」 　來がいっそう激しく腰を叩きつけてくる。上から体重をかけてプレスしてくるので最奥までぶつかる。 　気持ちよくて、頭がおかしくなりそうだ。薄く開いた聖利の口からはずっと声にならない嬌声が漏れ続けていた。 　どくんと内側に感覚があり、來が達した。引き抜かれたペニスはいきり立ったままだ。來がスキンを取り、すぐに次のスキンを装着する。 　聖利はシーツに転がり、それを期待して見つめた。後ろがひくついて、もっと欲しいと甘い蜜を溢れさせている。 「らい、らい、きて。はやくぅ」 「今埋めてやる」