7 / 17

第6話

side悠 『sound Tree』へ行った翌日、俺は千世の家へ来ていた。 「急にごめんね」 「いやいや、昨日の夕食の時から思ってたから」 今日千世の家へ来ている理由は、ある動画を撮るためである。 俺は高校1年生の春休み頃から動画投稿サイトに『九十九』という名前で、歌やピアノの演奏を投稿していた。 千世はよくコメントをくれる視聴者で、入社して仲良くなった理由の一つである。 千世は一人暮らしでピアノもあって防音であるため、時々部屋を貸してもらって動画を撮らせてもらっている。 「今日はなんにするのー?」 「んー、この間あったアニメの作中歌をスローテンポでしよーかなって」 千世と仲良くなった他の理由は、アニメ・漫画好きであることと中高で吹奏楽部に所属していたことだ。 色々共感できて、とても話が合う。 「見てていいー?」 「見ててもつまんないよ?」 「楽しいから大丈夫」 毎度のやり取りをして、投稿する動画の練習をはじめた。

ともだちにシェアしよう!