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第47話※

悔しい、悔しい、悔しい。 もっと気持ちよくさせたい。 悪戯なんかしてくる余裕をなくさせたい。 この綺麗な顔を、俺が、欲望に歪ませたい。 不意に湧き上がった思いに自分でも驚きつつ、浮かんだ涙をグイッと拭った。 「火宮さん」 「なんだ」 「俺だってやるときはやります」 「ほぉ。それは楽しみだ」 くっそぉ。絶対感じさせてやる。 悠然と微笑む火宮を睨み返し、中心に寄せた口を限界まで大きく開けた。 「んぐ…はンッ」 「ふぅん、なかなか」 パクンと咥えた性器はやっぱり大きくて、先のほうしか含めない。 それでも必死に喉の奥に先を当て、口を窄めて吸い上げてやる。 「フッ、いいぞ、翼」 まだまだ余裕の声が癪に触る。 「ンッ…ふっ、んんっ」 一旦口から外して、今度は横からしゃぶりつく。 舌を這わせて筋を舐め上げ、先っぽをチラチラと刺激する。 「ンッ、あ…」 「クッ…ほぉ」 ようやく火宮から、わずかに熱を含んだ吐息が漏れ、ググッとさらに質量が増した。 「ふぁっ…ふふ」 どうだ。良くないとは言わせない。 口の周りをベトベトにしながら、にぃっと笑みを向けてやる。 「負けず嫌いめ。その顔は、多少クるがな」 「っ…」 「拙いなりに、悪くない。必死な様はそそるしな」 その割に、イク気配は全くない。 目の奥に、微かな欲望の兆しは揺れているが、余裕の表情は崩れそうにない。 悔しいけど、初心者にはこれが限界か。 「もういいぞ」 「でもっ…」 「ククッ、次はこっちだ」 「ひゃぁっ!」 スルリと伸びた火宮の手が、尻の狭間の蕾に触れた。

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