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第64話※
乗れって…。
こんなに怠いのに、鬼か。
不平不満タラタラで、けれど逆らう気力もなく、俺は疲れている身体を引きずってソファによじ登った。
火宮の中心では、角度を持った熱い楔が待ち構えている。
「もうトロトロだ。十分解れているから、そのまま跨れ」
「っ、ん…」
膝をついて、火宮の上にのし上がり、後孔の真下に火宮の熱が来るように身体をずらす。
「っ、ふはっ…」
火宮の両肩にそれぞれ手をついて、ゆっくりと身体を下げていった。
「んぁっ…やぁ…」
「ククッ、そのまま体重をかけていいぞ」
手助けするように双丘を掴んだ手が、モミモミと尻を揉みしだいてくる。
自重でいつもより深く穿たれる感覚が怖くて、足から力が抜けない。
「クッ、ほら」
「ひぃぁっ!やぁぁっ」
焦れたのか、火宮が下から腰を突き上げた。
「んぁっ、やぁっ、イイッ」
「ククッ、どっちだ」
愉悦に揺れる火宮の声が、耳元で聞こえた。
耳の穴に舌が差し込まれ、ゾクゾクと背筋が震える。
「んっ、あっ、あっ…深いッ…」
「くっ、締まる」
「んぁぁっ、いぁっ、き、もちい…」
ユサユサと下から突かれ、激しく揺さぶられて、擦れたナカに快感が湧く。
「あっ、胸ッ…やっ…」
「フッ、尖らせて、イイんだろう?」
「やぁぁ…前、もっ…」
突き出た胸の飾りを舐められ、甘噛みされ、身体が仰け反る。
火宮の服と自分の腹に擦れた性器が気持ちよくて、早くも限界を訴える。
「もっ、イク…」
ガンガン下から穿たれ、強く激しく揺さぶられ、絶頂が目前に迫った。
「ふっ、いい眺めだ」
「ッーー!」
目を眇めた火宮の美貌が目の前で、壮絶な色気を放った。
「イッ…くぅ…」
ビクッと身体が痙攣し、前からピュッと白濁液が飛び出した。
今日初の射精は気持ちがよくて、後ろがぎゅうっと締まるのが分かった。
「っあ、やっ、もっ、イッてるのにーッ」
「くっ、ハッ、煽っておいて何を言う」
イッてる最中も、さらに激しさを増した火宮の熱にガンガンとナカを擦られ、ガクガクと身体が揺れる。
「うぁぁっ…もっ、ほんとに、無理…」
だめだ、火宮はまだイッてない、と思うのに、身体も頭ももう限界で、意識が朦朧となってきた。
「あぁぁっ…火宮さっ…」
持ち上げられた腰をズンッと激しく落とされて、最奥に火宮を感じた瞬間、俺はたまらず意識を手放した。
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