128 / 719

第128話※

「あっ、あぁっ、んっ、あンッ…」 火宮の熱に穿たれた後孔から、引っ切り無しに快感が湧き上がる。 ナカのいいところを意図的に擦られ、口から溢れる嬌声が止まらない。 「あぁっ、んぁっ、あっ、いいっ…」 パンパンと肌がぶつかり合う音が響き、グチュグチュと水音が上がった。 「クッ、締まるな」 「あぁっ、なにっ?っ、あッ」 「ッ、あまり煽るな」 「やぁっ、やっ、わか、んなっ…あぁっ、刃ッ」 腰を挟むように両手で抱えられ、バックでガンガン奥を突かれる。 耳に届く火宮の吐息が、熱を孕んで上がっていく。 「刃っ、じんっ…」 「翼」 「あぁっ、も、っと…もっと呼んで…」 低く艶のある声で呼ばれるのが好きだ。 耳をくすぐるその声が気持ちいい。 「ククッ、翼。翼」 「あぁぁッ!じんっ…じんー」 握り締めるのがシーツじゃ嫌だ。 その身体をぎゅってしたい。 ジュプジュプとナカを穿たれながら、俺は後ろを振り返って火宮を見つめた。 「クッ、その目」 「っ、あ、あぁぁッ!」 スッと腰を引かれ、抜けてしまう!と思った瞬間、ナカに火宮が残ったまま、クルンと身体が返された。 「ひっ、あぁぁーッ!」 対面向きになった瞬間に、ズンッと奥を突かれていた。 その刺激で白濁が飛び散る。 「ふっ、イッたか。締まる…ッ」 ハッ、と熱い息を吐いた火宮が、眉をギュッと寄せる。 「あっ、あぁぁっ…あぁぁーッ」 ビクビクと身体が震え、ぎゅうぎゅうとナカを締め付けた。 「クッ…持っていかれそうだ」 ニヤリと笑った火宮は、どうやら絶頂を強引にやり過ごしてしまったようで、ナカの火宮は硬さを保ったままだ。 「あっ、あっ、あぁぁ…」 イッてるのに。妖艶に笑った火宮は、まだ容赦無く突いてくる。 「刃っ、じんーっ、おかしく、なるっ…」 「なればいい。丸ごと全部、愛してやる」 「っ、んンッ…」 ずるいよ、ずるい。 意地悪な笑顔でそんな鮮やかな台詞を言うなんて。 「ふぁっ、あぁッ、あンッ…」 やばいって。 愛しい、愛おしいと語る目が強烈過ぎて、イッたばかりの身体がゾクッと震えて熱くなる。 「ククッ、若いな」 「っ、ばかぁ…」 若さじゃないよ、あなたのせいだ。 「ふっ、相変わらず暴言か」 まったく懲りないな、と笑う顔まで艶やかで。 「あっ、あぁっ、好きっ…大好き」 こんなに愛を注がれて、感じない方がどうかしてる。 必死で伸ばした両手で、火宮の身体にしがみつく。 「クッ…ハッ」 きゅうとナカを締め付けたら、火宮の吐息から余裕が消えた。 「お、まえは、本当…」 「ンッ…うれし、い…」 「負けず嫌いめ…ッ、クッ」 ズチュズチュと激しく腰を突き立てられて、目の前が真っ白になる。 「っ、あ、あぁぁぁーッ!」 すっかり薄くなった白濁が、それでも勢いをつけてパタパタと散った。 「ッ、ハッ…」 本当、そのイキ顔、何度見てもやばい。 美貌が欲に濡れて堕ちる瞬間。 心も視線も惹きつけてやまないその表情。 「好きぃ…」 俺がさせてる。 なんだかもうたまらなくて、どうしようもなくて。 「愛してる、翼」 そっと耳に囁かれた声に頬がへにゃりと緩んで、幸せの中に意識がスゥッと溶けていった。

ともだちにシェアしよう!