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第2話
寒暖差が残る四月、やはり体調が優れないと言う事もあってか、その日は一層憂鬱な気持ちだった。
一人熱が出た所為で、出席できなかった会食。
会食は苦手だが、家族全員が客室で和やかに歓談している姿を思い浮かべると、一人だけ仲間外れにされた気分になり寂しさを覚える。
ただの被害妄想だ。
寝返りを打つと頭がずきずきと痛む。
昨日から一日中ベッドで過ごしていた所為で、逆に体がだるい。
頭が重いし、退屈で余計に気が塞いだ。
とは言え会食に参加していたらしていたで、やはり憂鬱だった筈だ。
ただ、余りにも暇なので妙な未練が首を擡げた。
――しかし、欠席で良かったのだろう。
要領が悪く何をしても駄目だと家族からも馬鹿にされてばかりの自分は、本日の会食の席では出来るだけ口を開かずに大人しく座っていろと、散々言われていた。
居心地はきっと悪いのだから、欠席で良かったのだ。
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