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第12話

——なん、で……?  セイジュは全身が発火しそうな熱を振り払うように頭を左右に揺らした。 ——なんで、こんな、こんなことに…… 「寝るなよ、セイジュ。この程度で意識を失われては俺は何もできないではないか」  クロイゼンの声が聞こえてくる。さっきからずっと聞こえているような気もするし、数時間ぶりに聞くような感覚もある。 「セイジュ、返事をしろ」 「……はい」 「そこまで頬を紅潮させて床に転がっていられると、こちらも劣情を抱いてしまう。まあ、いずれにせよ食事の後はその予定だったから手間が省けた。しかし気絶してしまっては意味がない。シクロ」 「はい」 「この下戸を例の部屋へ。俺は着替えてから向かう」 「かしこまりました」  シャンパンひとくちでぶっ倒れてしまった下戸であることが発覚したセイジュだが、この後彼を待ち受けているのは、ずばり『調教』の時間だ。

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