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第1話

僕は16歳、高校1年になる、鈴原奏斗、Ω。 兄は年子で、17歳、高校2年になる、優斗、同じく、Ω。 2人兄弟だ。 兄の優斗はイケメン、特に笑顔が可愛い。 ....だが、かなり、ドジ。 登校前の朝の団欒。 「....お兄ちゃん、箸、逆」 「え?え?」 ふと隣のお兄ちゃんを見たら、箸を逆さに持って食事してた。 「あ、ほんとだ。教えてくれてありがとう、奏斗」 照れ笑いがまた可愛い。 昨夜は頭を洗っていたらいつまでも泡立たず、おかしいなあ、変だなあ、とよくよく薄目でラベルを見たらトリートメントだったらしい。 今朝も 「おはよう」 と明るく挨拶してきた兄だったが、Tシャツが裏表、逆だった。 これらはよくあること。 保育園の時までは保育士さんがいたから良かったが、小学校、中学と、かなりドジな兄を見てきた。 その度にフォローに回る僕。 兄を見守り、フォローに回る為に僕は兄と同じ高校を志望し、入学した。 兄が高1の時には、中学の先輩に頼み、兄の様子をLINEなどで伺っていた。 こんなドジな兄だから、妙な男に引っかかりそうだから。 お母さんからそれぞれ弁当を受け取り、家を後にした。

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