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第19話 俺の妹にイケメン彼氏はあげない!(完)

翌週末、篠田はいつも通り俺の部屋に来ていた。 夕食を済ませて、一緒に洗い物をしようとしたとき篠田のスマホに着信があった。 「ごめんちょっと話してくる。後で片付けるの手伝うから洗わないでいいから」 仕事の電話かな? どうせすぐ済むと思って先に食器を洗い始めた。 俺は電話のことなんてそのうち忘れていたけど、洗い物も終わってしまって思い出した。 あれ、そういやまだ電話してるのか…? リビングの方を覗くと、ソファで篠田が喋りながら寛いでいた。 なんだよ、手伝うって言ったのに。 あのだらしない姿勢なら仕事じゃねーな。誰だよ?ったく人んちで話し込んじゃってさ。 「え~?どうかな、ミツキちゃん的には??うそ、そっち~?」 え…? 美月……? あの日別れてからまさか連絡を取り合ってるとは思わなかった。 一応LINEを交換してはいたけど本気で連絡取るなんて… しかも結構な長時間の通話をするくらいの関係になってるとは。 別にそれがどうということでもないのはわかっていた。 妹が、兄貴の会社の後輩に遊んでもらってその後連絡を取った。 それだけ。 ただ、その後輩が妹の好みど真ん中のイケメンってだけ。 そんでもってその後輩が実は兄貴の彼氏っていうのを妹は知らないだけ。 「あははは!!可愛いそれ。いい、いい!似合うよきっと美月ちゃんに」 かわいい、にあう、みつきちゃんに。 へー!そーなんだ! あ~なんかだめかも。俺。 気づいたら俺は篠田からスマホを奪って自分の耳に当てていた。 「美月?」 『え?もしもし?あれ、お兄ちゃん?え?なんで、今篠田くんと一緒にいるの?』 篠田くん?いつから"さん"じゃなくて"くん"になってんだよ? その「篠田くん」はスマホを奪われてびっくりして、だらけた姿勢を起こしてきちんと座り直していた。 「あのさ、俺美月にはなんでも譲ってきたし、チョコケーキくらいならいくらでもあげるけど」 『は?もしもし?おにいちゃん?ケーキがどうしたって?』 「篠田は譲らないから。篠田は俺のものだから!!!」 『え…は?…おーい、もしもし?』 画面をタップして通話を切る。 「ふん!」 そして、やってしまってから俺は自分が何をしたのか…わかったようなわかりたくないような… 篠田の視線をひしひしと感じた。   「篠田なんて、美月と結婚しちゃえ!!ばーーーーーーーっか!!!!」 俺は叫んだ後走って玄関の方に逃げた。 何やってんだ俺??今妹になんつった!? 馬鹿か??どうすんだこれ。 頭が沸騰してどうしようもない。とにかく外に出て頭を冷やそう。夏だから部屋ん中より暑いけど。 コンビニ行こうコンビニ。 しかし俺より格段にスポーツのできる篠田から逃げられるわけもなかった。 靴を履いてる途中で簡単に捕まった。 「先輩何やってんの?びっくりした」 「しらん、離せ」 「ちょっと、落ち着きなよ。いてっ!殴るなって」 「無理」 「どうしたの?さっきまで普通だったのに」 「知らないよ!!美月と電話してるの見たらムカついたの!」 羽交い締めにされてズルズルとリビングに引き戻される。 「離せって、俺はコンビニに涼みに行くんだよ!」 「この部屋もエアコン効いてるから涼しいよ。外出るほうが暑いから。本当にバカだね先輩は」 「お前にバカって言われたくねえんだよ!ばーか!ばーか!ばー…んむっ」 キスされた。 俺はこんなことでなし崩しにされるのは嫌だから篠田の唇を噛んだ。 「いってぇえ!!おい、いい加減にしろよ!!こっちが下手に出てたら!」 「ひっ」 「何考えてんだよいきなり妹にあんなこと言って!先輩頭おかしくなったんじゃないの!?」 「ふぅ…っううう、怒るなよ!なんで怒るのぉ、ううっ」 「え?ちょ…泣いてんの?おーい、勘弁してくれよ…どうしたんだよ一体…はぁ。」 俺が泣いてるのに気づいて篠田は抱きしめて頭を撫でてくる。 「ほら、よしよし…どうしたんだよ先輩…」 「夢見た…しのだが…俺に結婚しようって…」 「ああ、それはいつも言ってるじゃん」 「それで俺が…男だからできないって言ったぁ」 「それもいつものことじゃん」 「そしたら、しのだが、みつきとけっこんするって…うっ」 篠田は一息ついて天を仰いだ。 「それで、先輩は俺が美月ちゃんと結婚すると思って心配になっちゃったってこと?」 「うん…。俺もう…お前のこと好きになりすぎたから怖い。もうやだ。もうやめる」 「はぁ…。そうか。そうだったのか…」 篠田は俺を抱っこしてそのままずっと撫でてくれている。 「先輩は本当にバカすぎて可愛いね。大好きだし愛してる。」 「知ってる…」 「じゃあいいじゃん?なんで美月ちゃん出てくんの?俺、先輩の顔で女の子ならもっといいなとか思ったこと一回もないよ?俺は先輩がバカで可愛いから好きなんだよ?」 「この前美月にすげー優しくしてた」 「そんなの、先輩の妹だからに決まってんじゃん!先輩の身内だからVIP待遇。当然でしょ?」 「……そうなの?じゃあなんで2人でずっと電話してんの?俺洗い物してたのに」 「ああ、洗い物は本当にごめん。電話は美月ちゃんの彼氏の誕生日プレゼントどうするって話ししてただけだよ」 「彼氏の?」 「そう。美月ちゃんの彼氏。背が高い人で、先輩に聞くより俺のほうが参考になるからって」 「…それだけ?」 「うん」 「本当にそれだけ??」 「そうだよ」 「え…じゃあ俺…バカじゃない?一人で大騒ぎして」 「まあ、そうだね」 「え、え、どうしよう篠田?!俺、篠田は俺のものとか言っちゃったよ」 俺が焦っていると篠田はニヤニヤし始めた。 「笑ってる場合じゃないよ!俺がお前のこと好きなのバレたかも…」 「バレただろうねぇ」 「なんでニヤニヤすんの!バカなの?」 「だって俺は別にバレてもいいですし」 俺は絶望した。 妹にバレた。男が好きなこと。 俺は少し前まで彼女が居たのに、今はお尻に入れないとイケない奴だってバレた。 (そこまでバレてない) その後のことはちょっとよく覚えていない。 多分俺がいかに篠田のことを好きかというのを延々と篠田から説明された。 そして、篠田も同じくらい俺のことを好きで、だから結婚できないけど大丈夫と言われた。 すると、なんとなくそんな気がしてきた。 その後は篠田がいい雰囲気に持っていき、ソファでぐずぐずにえっちした。 俺は頭を使いすぎた後で抜け殻状態のところに憑き物でも憑いたみたいにエロい神が降りて、超サカッた。 「あ…乳首もっといじってぇ…」 「先輩こう?きもちいい?」 「いいっいいよぉ…中もゴリゴリ擦って…あんっ」 ぬぷっぬぷっぬぷっ 「ほら、じゃあこうかな?ん?どう?」 ずちゅっずちゅっずちゅっ… 「ああっ篠田…イッちゃう!あんっ中いっぱいにしてぇ♡ああっあんっ!篠田のせーしちょうだい♡♡」 「いいよ、中に出すからね…おら!飲んでよこぼさないで!」 ばちゅんばちゅんばちゅんっ 「あはぁ!キタキタァ♡♡おしりでごっくんするからぁっもうだめ俺もいっちゃうぅ!!♡♡」 びゅくっびゅくびゅくっ♡♡ 「ああっおちんちんもう出てるのにぃっまたなんかくるぅ!!だめっだめっいくぅ!!!」 びくびくっ 俺は仰け反って身体を跳ねさせた。 上手に空イキまでキメましたとさ♡

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