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第3話 イケメン社長に会う

その後も僕は何人か、お気に入りの声の男と会ってみた。そのうち2人とはセックスまでした。 でも、オタクなのであっちも童貞で、僕も不慣れ。だからなんとなく気持ちよくなり切れない感じで欲求不満は溜まっていった。最初のオザワさんの時は初めてっていう高揚感でめちゃくちゃ気持ちよかったんだけどね。 まあ、あとは単純に好みの問題? 一応僕にも声以外に好みはある。 背が高くて、イケメンで、優しくて、もちろんイケボで…セックスが上手い人♡ でもそんなの、僕の配信を見てるオタクには居ないよね。 そう思ってたんだけど、実際いたんだ! 絡み方がチャラいのが気に障ったけど、話は合うしボイチャで話してみたら声がすごくいい。聞いただけで本当に勃ちそうなくらい。ふざけて兎月アイの名前呼んでもらったのを録音して、後からそれ聴きながら何回もオナニーしちゃった。 イく瞬間に声をヘッドホンで聴くと背筋に電流が走るみたいな快感を得られてお気に入り。 これ…生で声聞きながら後ろめちゃくちゃに突いて欲しいよ…♡ このチャラそうな人、多分ハゲおじさんが誘っても来てくれなそう。 そう思った僕は、顔を半分隠した自撮り写真を(しかも長めのTシャツだけ着てる生足の)送って本当はこの見た目なんだけど会える?って誘ってみた。 そしたらそっこー食いついてきた。 おじさんだと思われてたから最初は疑われたけど、指定されたポーズの写真を何枚か送ったら本人だと信じてくれた。 もっとえっちな写真送ってって言われたけど恥ずかしいと言って断った。 僕もそこまでバカじゃない。 そしていつも通り、あまり同級生たちが利用しなそうな駅を指定して待ち合わせをした。 僕としてはいつものようにレンタルルームに行くつもりだったんだけど、現れた相手が行きたい場所があると言って車に乗せられた。 初対面の男の車に乗るなんてちょっと迂闊だよね?でも、あまりに好みのイケメンだったからつい乗っちゃった。 なんでこんなイケメンでアルファロメオに乗ってるような男が僕の配信なんて見てるの?と思ったら、バーチャルタレントの事務所の社長なんだって。それで、個人でやってるVTuberの中に売れそうな子がいないかチェックしてたんだそう。 僕のことはバ美肉おじさんで同年代だと思って単に面白がって絡んできたらしい。でも、話してるうちにゲームの趣味も合うし…てなって今に至る。 「ねえ、どこ行くの?」 「不安?大丈夫だよ変なところになんて連れて行かない。お台場でご飯食べようよ」 「お台場…?わざわざ?」 「うん、ゲームしてからなんか美味いもの食べよう」 「ああ…」 そういやシューティングゲーム好きだって言ってたな。VRのやつあるからそれか… 「いやー、写真よりずっと可愛いね。びっくりした、兎月アイがリアルに現れたと思ったよ」 「あはは、ありがとう。カミヤさんもすごくイケメンで僕びっくりした。あ、タメ口でごめんなさい。ボイチャの時の癖で…」 「いいよいいよ、気にしない。いやぁ、そんな嬉しいこと言ってくれるなんていい子すぎ。呼び方、アイ君でいい?」 「うん。僕、カミヤさんの声で呼ばれるの好き…」 「お、おいおい~っおじさんちょっと今グッと来ちゃったよ!やめてよからかうの~」 「え?ごめんなさい、変なこと言って」 「ちょっと君、大丈夫?今まで変な男に変なことされなかった?」 「え…されない…」 「ほんと~?可愛すぎてこのまま連れて帰りたくなっちゃうよ」 「あはは」 これがあながち冗談でもないとわかるのは少し先のことだった。

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