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第7話

『外は気持ちいいな』 美玲は館の庭に来ていた。 『花も生き生きしてる』 きちんと管理されている 庭の花はとても綺麗だった。 「お前が美玲か」 聞き慣れない声がした。 そっと後ろを向くと 布で口を塞がれた。 『んん・・』 薬剤が塗っていたらしく 美玲は静かになった。 『ここは?』 目が覚めると見知らぬ部屋に いた。 「やっと、目を覚ましたか」 隣を見ると、さっきの 男がいた。 『何でこんな事を・・』 「あいつに復讐するためさ」 『あいつ?剛さんの事  ですか』 「あぁ、そうだ。  お前がいなくなれば  あいつは悲しむだろ?」 男は笑いながら言った。 『僕がいなくなっても  悲しみませんよ』 「何故、そう思う?  あんなに、激しく抱き  合っていたじゃないか」 美玲は、顔を赤らめた。 『何で、それを・・』 「そんなのどうだって  いい。それより・・・」 男はそう言うと美玲の 服を取った。 『いやっ、何?やあぁぁ』 乳首を触られただけなのに 気持ち悪くなった。 剛さんに触られた時は あんなに、気持ち良かったのに。 美玲は気づいた。 好きになったのだ、剛さんの 事を・・ (助けて、剛さん) そう思った瞬間 『お前!!  何をしている』 声のした方を見ると 剛さんが立っていた。 「何でここが」 『念のため、美玲に  GPSを付けてたんだ』 ポケットをみると、黒い 物が入っていた。 『美玲は返してもらう』 『お前の処分は俺が  決める』 そういうと、剛は美玲を 連れて部屋を出た。

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