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第45-2話エルジュの提案

「違うよー。だってオレとグリオスがちゃんと結ばれたの見てた証人だから。それにさ、またグリオスが不安がってたら、この日のことを再現する手伝いをしてもらいたいから」  ま、待て、エルジュ……お前が情けをかけられるまでに成長したのは嬉しいが、再現はやめろ。勘弁してくれ。あれをもう一度やるのは絶対に心が耐えられん……っ。  顔から血の気を引きながら、グリオスはワナワナと手を伸ばして訴えようとする。  しかし振り向いたエルジュは、それはもう眩く屈託のない笑顔でグリオスに告げる。 「さあ善は急げ。今からササッと行って、プチッとやりに行こうよグリオス! 先にやったほうが、後で心置きなくヤれるもんね。場所はどうする? 宿をしばらく貸し切りも良いけれど、サキュバスの長の住処を奪って半年くらい籠ろっか。エッチに便利な道具とか薬とかもありそうだし……うん、それがいい! 前にグリオス、節約大事って言ってたしねー」  一人で話しながら、エルジュがどんどん妄想を暴走させていく。  ……ヤバい。エルジュのせいで人をやめさせられてしまいそうだ。  めくるめく快楽漬けの日々が迫ってくる足音を、グリオスは聞いてしまう。  頭は青ざめるばかりなのに体の奥は甘く疼いてしまい、もう一生エルジュから逃れられないことに息をつくばかりだった。

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