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5.ミオの下着(1)

 翌朝。  今日もいつも通り、先に早起きしていたミオの呼ぶ声で目が覚めた。  時計の針は午前六時を少し回ったくらいだ。  昨夜は日付が変わる前に眠りについたので、睡眠時間も疲れも充分に取れたと思う。  さて、今日の朝ご飯のおかずは何にしようかな。  いつも通りのスクランブルエッグにするか、たまには目玉焼きの下にベーコンを敷いて、カリカリに焼き上げてみるか……。 「お兄ちゃん、どうしたの?」  顔を洗うべくやってきた洗面所で、ぼんやりとした頭のままあれこれ考えていると、背後にいたミオが、何事かと声をかけてくる。 「ああ、ちょっと朝ご飯のおかずをね……」  とまで言って後ろを振り返った瞬間、俺の目にとんでもない光景が飛び込んできた。  洗面所の水を流しっぱなしにしていた俺の様子を見に来たミオは、なんと上半身裸で、下はミストブルーのパンツ一枚というあられもない格好をしていたのである。 「ミ、ミオ! 服!」  俺は赤面した顔と視線を両手で覆い隠しながら、ミオに服を着るよう促した。 「えー? 何?」  ミオが大声で聞き返す。ジャージャーと流れる水の音で、俺の声がよく聞こえないらしい。 「いや、その、裸が……」 「裸がどうかしたの?」  ミオが不思議そうな顔をしながら近づいてきて、俺の顔を見上げてくる。  すると覆い隠していた手の隙間から、ミオの裸体が視界に入り、俺は思わず目をそらした。 「何で何も着てないんだよー」 「あ、これ? えっと、今日はどんな服を着ようか迷ってたの。だからお兄ちゃんにも一緒に選んでほしいなって思って」 「分かった分かった。分かったから、とりあえずシャツだけでも着ておいで」 「そのシャツを選んでほしいんだけど……」 「うっ。でもミオがそのままだと、俺も集中して服選びできないよ」 「どうして?」 「どうしてって言われても」 「ねぇお兄ちゃん。もしかして、ボクが何も着てないから目をそらしてるの?」 「もしかしなくてもそうだよ……」 「でも、ボク男の子だよ。お兄ちゃんが男の子の裸を見ても、何も変じゃないでしょ?」 「そ、そうなんだけどさぁ」

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