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第2話

『父上、母上行ってまいります』 「体に気をつけて」 「無理はするんじゃないぞ」 『はい。気をつけます』 清明は、迎えにきた人力車 に乗って、周を目指した。 『清明様、着きました』 着くまで、時間があったので うたた寝をしていた。 『ありかとうございました』 清明が、そう言うと使用人 は驚いた顔をした。 「私どもに礼など必要ありません。  誰かに言われたのですか?」 『してもらったら、礼をいう  のは当たり前じゃないですか』 「とても、12歳には思えません。  しっかりしているのですね」 清明はまだ、12歳ではあるが 頭もよく、運動もできる 非の打ち所がない少年だ。 「では、超勇様の所へ  案内しましょう」 (どんな人だろうか) 清明は不安になった。

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