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第68話
勇気を出して顔を上げると、徹が恥ずかしそうにしながらも、食い入るように日下の行為を見ていた。その瞳に明らかな欲望が灯っているのに力を得て、日下は再び頭を下げる。
徹のペニスはずしりと重く、日下の視線の下で健気に震えていた。大きくて、一度に呑み込むのは無理だ。日下は少しずつ口に含むと、唇で圧をかけながら同時に舌で愛撫した。徹の手がさらりと日下の髪を撫でた。徹の位置からは、日下がしていることは丸見えだろう。
「……っ、あっ、衛さん……っ」
緩急をつけて徹のペニスを愛撫する。口の中にわずかな苦みを感じた。裏筋を刺激すると、完全に勃ち上がっていたはずの徹のペニスが、日下の口の中でぐうっと大きくなった。
「出していいぞ」
「……っ」
囁いたとたん、喉の奥に叩きつけるように放たれたものを、日下はほんのわずかな躊躇もなく飲み下した。手の甲で口元を拭う。
「持っているか」
訊ねると、日下が何のことを言っているのかわかったのだろう、徹が引き出しからまだ封を切っていないコンドームを取り出した。日下はそれを受け取り、袋を破る。たったいま達したばかりの徹のペニスは勃ち上がり、先端から透明な滴を滲ませていた。若いってすごいなと感心しながら、袋から取り出したゴムを徹のペニスに装着する。
「衛さん……」
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