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第6話

 精液まみれのタンクトップを脱ぎ捨て、エアコンの涼しい風に素肌を晒した晴樹は、玄関のドアが開閉する音を聞いてリビングの入り口へと顔を向けた。  帰宅した夫はほとんど全裸の晴樹を見て、開口一番、 「どうだった?」  と尋ねてきた。  晴樹は男へと歩み寄り、半笑いの唇に吸い付く。  ちゅ、と音を立ててキスをすると、すぐに舌を絡めてくれて、晴樹は恭祐の口づけに夢中になった。 「楽しかったですよ。駅弁なんて久しぶりでした」  夫の手からスマホを奪い、晴樹はそれをソファへポンと投げた。 「ちゃんと、映ってましたか?」 「ああ」  エアコンのカメラで晴樹の恥態を(たの)しんだのだろう。恭祐が頷き、男らしい眉を少ししかめた。 「ただ、音声がないのが物足りなかったな。おまえのかわいい声が聞こえないのはもったいない」  口づけの合間に会話して、恭祐の悪戯な手が晴樹の乳首を弄りだした。 「若い牡の匂いがするな。晴樹」 「んっ、ん……でも、オレは、恭祐さんの匂いが一番好きです」 「だが俺はもう若くないからな。おまえを担いで駅弁なんて真似はできないぞ」  くつくつと喉奥で笑った恭祐が、晴樹の尻を掴んでいやらしい手つきでこねてきた。  中に注がれた花隈の精液が、窄まりから溢れて内股を伝い落ちてゆく。 「すごい量だ」  ぬるぬるの晴樹のそこに、恭祐の指が埋まった。  わざと音を立ててぬぷぐちゅと攪拌され、晴樹の腰が揺れた。 「あっ、あっ、で、でも」 「ん?」 「恭介さんは、オレを担げなくても、ほかのことでオレを満たしてくれますから」  晴樹は夫の肩を押して一度体を離すと、ソファに片膝を乗り上げて、散々花隈に犯された秘部がよく見えるように両手で尻たぶを広げた。  白濁がまたこぽりと溢れる。 「これを掻き出して、恭祐さんの匂いで上書きしてください」  春樹は夫の嫉妬と情欲の入り混じった視線を感じながら、そう言って恭祐を誘った。  恭祐がスラックスの前を寛げ、春樹の背後に立つ。 「まったく、欲張りな妻を持つと身がもたないな」  苦笑をひらめかせて。  恭祐が太く逞しい肉棒をねじ込んできた。  夫のそれが動くたびに、花隈の精液が掻き出されてゆくのがわかる。  ナカが恭祐の形に広がり、馴染んだ。  こうして晴樹はなんどでも恭祐に作り替えられる。  他の男の匂いが消え、恭祐のものになるよう、なんどでも。  それは途方もない悦楽で。  こんなふうに晴樹を満たしてくれる相手など、恭祐以外に存在しないだろう。    真夏の昼下がり。  エアコンの効いたリビングで、晴樹と恭祐は思う存分愛を確かめ合ったのだった。    昼下がりの団地妻(♂)・終幕    

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