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第七十話 18禁
……夢じゃない? いや、夢かも。
だってボク、今……唇と唇で愁ちゃんとキスしたんだよ!?
しかも大人の、エッチなやつ……! 唇が熱くて、舌が少し触れて、頭が真っ白になる。
「え、え……なにこれ……」
脳内でパニックアラーム鳴りっぱなし……。
けど嬉しぃ……♡これは……葵ちゃんのおかげ。
ありがとうだけじゃ足りない……感謝しても
しきれない……葵ちゃんが「ほら、凛くんも」って背中押してくれたから――。
で、その葵ちゃんは――。
……ちょ、ちょっと待って。
ぼくの真横で、愁ちゃんともっとエッチなキスしてるんですけど!? 「くちゅ……ちゅぷ……」って生々しい音が……近すぎ!
モニター越しで、映画みたいに見るのとは全然
違う! なんかこう……湿度が……現場感が……
エッチすぎる!
もじもじもじ……って、ボクの両脚、勝手に動いてる。落ち着けボク、落ち着け……!
でもさ、それ以上に驚いたのは葵ちゃんの様子。
なんか……めちゃくちゃスイッチ入ってない!?
キスしながら、葵ちゃんの左手が……スルッと愁ちゃんのエプロンの下に――あれ、今、ゴソゴソって……。
……え、まさか……ジッパー!?
「ジ……ジッ」って確実に下げた音、聞こえた!
えっ、葵ちゃん!? その顔、いつもの優しい
笑顔じゃない! めっちゃ赤らんで……エッチな笑顔してる……!
「凛くん……ちょっとだけ、見ないでね……」
そう言った瞬間――葵ちゃん、エプロンの裾で顔をすっぽり隠して、愁ちゃんの下半身にすべり込んでった!?
そして、すぐに――
「じゅぽ……じゅぷ……んぐっ……♡」
お口で、フェラチオしてる……エプロンで隠してるつもりらしいけど……殆ど全部、見えてる……
葵ちゃん、エッチ過ぎるッ!
「ぁ……葵ちゃん……大胆……」
そうとしか言えなかった……
「ふ、ぁ……葵、さ……ん……ん……きもち、ぃ……んくっ……はぁ……ッ」
愁ちゃんも愁ちゃんで、声をもらして、小刻みに震えてるし! かわいっ♡……いやいやいやいやいや! かわいいどころじゃなくて、やばい、やばすぎるぅ!
ボク、愁ちゃんの顔、すぐ隣で見てるんだよ!?
ちょっと前はクールで不器用にやさしくて、
それが最近は葵ちゃんの影響なのか、「お母さん」って呼べそうなやさしさでボクを魅了してた愁ちゃんなのに、今は頬赤くして、眉きゅっと
して、声まで甘くて……ッ!
抱いてる腕にぎゅぅって力入れて悶えてる……
こんなの、ダメだってば! ボクのあそこ……
熱く、硬くなってきてる……
「……ぁ……ぉ……ぃ……さん……ッ」
愁ちゃんが葵ちゃんの名前呼ぶたび、ボクの
頭ん中ぐちゃぐちゃ……。
どうしよう……どうすれば……!?
なんて、テンパってたら――
「はぁ……はぁ……ふふ♡」
エプロンの中で激しく動いてた葵ちゃんが、
ゆっくり顔を上げた。
……てっかてか……。
葵ちゃんの口のまわり、光ってる……すっごい……すっごい、エッチな顔してる……。
「あ、葵ちゃん……大、大胆すぎ……」
思わず声に出ちゃった。
でも本心。だってほんとに大胆なんだもん!
優しくてちょっと気弱なお兄さんキャラの
葵ちゃんは今どこ!? 今は完全に、妖艶なお兄さまじゃん……!
そしてボクは――ただ横で見てるだけなのに、
心臓バクバクで脚モジモジで……。
……正直もう、自分でもどうしたらいいのかわかんないぃぃ……ッッ!!!
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