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第5話
彼がペンを走らせる音。
窓が雨を叩く音。
当たり前のような小さな幸せ。
彼と一緒にいられるなら雨の日も悪くないな、と思う。
「あ、止みそう」
終わりを告げる、彼の言葉。
薄灰色の雲の隙間からはキラキラとした日差しが空から街を照らし始めていた。
「外いこうよ!空見に行こう!」
「ちょっと!まだ止んでないでしょ、もう!」
日差しと同じキラキラとした目で窓からの景色を眺めるその姿に仕方ないなと笑う。
結局、彼と一緒にいるだけで幸せなのだから困ったものだ。
これが惚れた弱みってやつかな。
もうすぐ雨が止む。
あの雨があがったら……。
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