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第十一章・2

「ん、っく。ぅん、ん。ん、ふぅ、う……」  甘い声を漏らしながら、藍は上手に雅貴の精を飲み干していく。  その間、雅貴は彼の髪を撫でていた。  やがて藍は雅貴を解放すると、舌できれいに舐め清めた。  お掃除終了の合図に、先端に音を立てて小さなキスをした。  そんな仕草がひどく可愛く、雅貴は思わず笑顔になった。 「ありがとう。すごく感じたよ」 「良かった」  でも、これで終わりじゃないですから、と今度はベッドに仰向けになる藍だ。  恥ずかしそうに少し横を向き、両脚を大きく広げる。  秘所があらわになり、雅貴の目を射た。  紅く染まったそこは濡れ光り、ひくひくと蠢いている。 「挿れてください」 「藍。君はそこまで」  もう、この夜は全て雅貴に捧げる覚悟で来たのだろう。  その身も心も、全部雅貴に差し出すつもりで来たのだろう。  藍の温かなまごころを、雅貴は深く感じ取った。 「ありがとう、藍」 「雅貴さん、来て」  くらくらする、誘い文句だ。  雅貴は硬い先端を、藍の蕾に押し当てた。

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