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第18話 これからもずっと
途中で快感を取り上げられてしまった形になった陽一郎は、まだ満足できるはずがない。
友渕の陰茎についているコンドームを、ずるりと外して結び、シーツに放り出す。
「直樹さん……、俺まだイってない。もっと、繋がっていたい」
体力が有り余っている陽一郎は、起き上がれずにいる友渕の上に跨った。
そのまま尻たぶで友渕の陰茎を挟むと、ずりずりと腰を動かす。
「あ゛、うゔ……っ、陽一郎くん……!」
「んんっ……♡♡はは、おっきくなったな♡」
精液にまみれた陰茎は、あっさりと復活し、陽一郎は満足そうに口角を上げる。
陽一郎の頭の中は、この陰茎をハメることしか考えられなくなり、敬語で言葉を繕えないほどになっていた。
「よ、陽一郎くん!? ま、待ってゴムつけてない……!」
「待てない。生で、ちんぽハメさせて」
陽一郎は後孔に友渕の亀頭をあてがうと、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「お゛ぉっ……♡んお゛っっ♡♡♡」
ずぬぬ……と沈んでいく陰茎がナカを擦り上げ、陽一郎は首を仰け反らせながら喘ぐ。
「う、うう……♡陽一郎くん、えっちすぎるよ……っ♡」
「んん゛っ♡♡♡あ♡♡♡っ、は♡♡♡」
一度深呼吸をした陽一郎は、友渕の肩の横に手をつき、腰を浮かせては落とす。
陰茎から伝わる快感や、陽一郎の大きな身体に覆われるような感覚は、友渕を昂らせる。
さらに陽一郎の鍛え上げられた胸筋が目の前に広がり、友渕は吸い寄せられるように両手で揉み上げた。
「んお゛っ!?♡♡♡な、直樹さん……!?」
「陽一郎くんの雄っぱい、もっと揉みたい!」
腕をベッドについているために、力が入って少し硬くなっている陽一郎の胸筋。
手のひらで撫でたり、ぷくりと勃ち上がった乳首を指で弾いてみる。
「っっ……♡♡んおおぉ♡♡♡」
「かわいい……♡♡」
友渕が手を動かすたびに、陰茎を咥え込んでいる縁や中が、きゅんと甘く震える。
乳首を弄られて感じている陽一郎を見て、友渕はあることを思いついた。
「陽一郎くん……っ、このまま乳首弄ってイけたりする……?」
「わ、分からな……! ほ、ぉおお〜〜〜♡♡♡」
乳首をクリクリと摘みながら、下へ引っ張ってみる。
乳首から伝わる刺激と、前立腺を押しつぶすような位置に陰茎を挿れられ、陽一郎は舌を突き出して快感に浸る。
アイドルとしては見せてはいけないくらい、みっともなく下品な表情。陽一郎が快感に溺れていることは、明らかである。
だがそれは、例の動画を見た時とは比べ物にならないくらい、友渕の情欲を煽る光景だ。
「ああ……っ♡陽一郎くんっ、すけべすぎて、かわいいよ……!! ちんぽにキく……!」
体力が尽きていたかと思われた友渕だが、腰を突き上げて陽一郎の中を突く。
そのようなことをされてしまえば、陽一郎にとってはひとたまりもない。
「おおお゛……っ!!♡♡♡なおきさん、だめっっ♡♡♡いっぐ♡♡♡んぉ゛♡♡♡いっぐ……っっ!!♡♡♡」
「ゔ、ああ……っ♡♡」
びゅるるっと勢いよく射精された友渕の精液が、陽一郎の中を満たす。二人は激しい絶頂に、身体を震わせる。
「あ゛……っは♡♡♡」
陽一郎自身もダラダラと精液を垂れ流すように射精しつつ、恍惚とした様子で余韻に浸る。
さすがに陽一郎も疲れた様子で、息が荒い。友渕を潰さないように、枕に額をつけ、尻だけが高く上がった体勢になる。
「ん、ぉ……♡♡♡」
ずる……と陰茎が抜けた後孔は、精液とローションが溢れ出て、むわりと熱気のこもった空気が漂っていた。
◇
様々な液体に汚れた身体を洗い流すため、二人は再び一緒に風呂に入っていた。
シャワーを浴び、湯船に浸かる。そして友渕は、陽一郎の脚の間へ入り込んだ。背中に厚い胸板の感触を感じながら、ぼそりと呟く。
「陽一郎くん、俺……体力無さすぎでごめん」
「謝らないでください。俺、直樹さんとセックスできて、すごく嬉しいんですから」
「あ、ありがとう……! 俺も、すごく嬉しい……!」
「はは、どういたしまして」
陽一郎は友渕の腹に腕を回し、ギュッと抱き締める。
全身が包み込まれているような感覚に、友渕の心の中で燻っていた気持ちは消え去った。
「それにしても、乳首ってあんなに気持ちが良いんですね。驚きました」
「一人でする時は、触らなかったの……?」
「なぜか俺、半裸でブロマイドとか撮られたりするんで、乳首の開発はしてなかったですね」
「そういえば、去年の水着ブロマイドでも、陽一郎くんだけパーカー着てなかったね……!」
陽一郎は自分が半裸でブロマイドを撮られる理由を、全く自覚していない。
鍛え上げられた肉体美は、まさに芸術品であり、友渕にとっては性欲も同時に煽られる。そうした『需要がある』と、運営にもバレているのだ。
「乳首弄られまくって、大きくなっちゃったらマズいかも」
「そ、そうだよね! 分かった……!」
乳首を弄ることが出来ないのは、残念だと思う気持ちもある。だが、陽一郎のアイドル活動に支障が出てはいけない。
それに、自分が愛撫して育った乳首を他の人に見られるのは、複雑な気持ちにもなるだろう。
「でも、すごく気持ちよかったから。たまになら……いいですよ?」
「……! うん!」
『これから』の話をできることが幸せだと、二人は思う。
友渕は陽一郎に視線を合わせるように向き直ると、身を乗り出し、唇を重ねた。
「ん……ぁ、直樹さん……っ」
「陽一郎くん……!」
「はい」
「これからも、よろしくね……!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
アイドルとファンだった二人は、お互いに恋焦がれ、すれ違いはあったものの、気持ちを通わせることができた。
恋人同士となり、これからの時間を二人で歩めることが現実となった。
二人にはきっと、幸せな甘い日々が待っていることだろう。
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