友渕が下着を脱ぐと、べちんと勢いよく陰茎が飛び出した。 　そんな様子を見た陽一郎は、うっとりとした表情で釘付けになっている。 　友渕の細めの体格に対して、それなりに大きな陰茎。『今すぐにブチ込みたい！』という想いを表すかのように、血管が浮き立ち、脈打っている。 「はぁ……♡直樹さんのちんぽだ♡」 「う……っ」 　そっと触れられ、先走りを滴らせながら大きさと固さを増す。 「わ、ガチガチですね」 「うわぁあああ……、な、なんかごめん……！」 「謝らないでください。すごく嬉しいです」 　あからさますぎる陽一郎に対する煩悩を本人に見られ、友渕は申し訳なさで消えたくなってしまう。だが、そんなところも嬉しいと受け止められてしまった。 　陽一郎の器の大きさに、友渕は改めて愛おしさが増すのだった。 　それと同時に、触れられたままの陰茎から伝わってくる僅かな刺激が、友渕の限界を近づけさせる。 「よ、陽一郎くん……。あんまり触られると、俺すぐイッちゃいそう……」 「まだイっちゃダメですよ？　出すのは、俺のナカで……ね？」 「くぅ……っ！！」 　陽一郎は、友渕の欲を自分の中で受け止めたいという一心で、その言葉がどれほど友渕を煽るものか分かっていない。 　陽一郎の全てを愛している友渕にとっては、もはや拷問に近い。 　陰茎から手が離され、友渕は唇を噛み締める勢いで堪える。するとベッドに横になった陽一郎が、微笑みかけてきた。 「直樹さん……♡」 　──うあああ〜〜！　今すぐブチ込んで、ガン突きしたい！！　……いやいや、ダメだそれは！ 　いくら陽一郎が準備をしていたと言っても、いきなり突っ込むなどありえない。しっかり解していかなければならない。 　陽一郎への想いを自覚してから、友渕はイメージトレーニングと称した妄想を何度もしてきた。 　先日は素股で終わったが、今は身体を重ねることができるのだ。この上ない喜びである。 　ゆっくりと陽一郎の下着を脱がせると、ぶるんっと露わになった陰茎は、大きく逞しい。 　だがこれからは、本来の意味でこれを使うことはなくなる。自分に抱かれて、先走りと精液を溢れさせるものになるのだと思うと、友渕は気持ちが昂ってしまう。 　ローションをたっぷり纏わせた中指で、恐る恐る縁に触れる。すると、ちゅぅぅ♡と指に吸い付くように縁が締まり、指を引き込もうとする。 「わ！　吸い付いてきてくれてる……！」 「っ、う……♡」 　陽一郎が自分を求めてくれていることが分かるようで、友渕の興奮がさらに高まっていく。 　く……と指に少し力を入れると、根元まで挿れられた友渕の中指は、熱い内壁に包まれる。 「陽一郎くんのナカ、あったかい」 「ぁ、ああ♡直樹さんの、指だ……♡♡」 　友渕に触れられることは、陽一郎にとって念願であった。鼓動が高鳴ると同時に、きゅんと友渕の指を締め付けてしまう。 「うう……♡」 「陽一郎くん、めちゃくちゃ可愛い……っ！！」 　準備をしてきたと言っていただけあり、陽一郎の後孔は難なく解れていく。 　友渕は人差し指も増やし、前立腺を探しながらゆっくりと中を拡げていく。そっと指を左右に動かすと、くぱっと縁が拡がり、友渕はゴクリと唾を飲み込んでしまう。 　程なくして、こりゅっとしこりのある部分に触れ、ひときわ指をきゅんと締め付けられる。 「んゔ……♡んぉおお゛っっ♡♡」 「あった……！」 　首を仰け反らせるほどの反応の良さに、陽一郎の弱点はここであることは間違いない。 　友渕は、前立腺を重点的に責めることにした。 　自分の欲を受け止めてほしいという願望とともに、愛しい恋人である陽一郎に気持ちよくなってほしいのだ。 「前立腺、気持ちいい……？」 「きもち、ぃ……♡♡そこ擦られると、やばいです……っ♡♡♡」 「はぁ……♡早く挿れたい……！」 　きゅんきゅんと指が締め付けられる感覚。ここに陰茎を挿入して繋がったら、どれほど気持ちが良いのだろうか。 　ギンギンに勃起した友渕の陰茎が、繋がることを求めるように先走りを垂れ流している。 「直樹さんの気持ち、俺にぶつけてほしいです♡♡全部、受け止めたいんです……♡♡」 「……っ、陽一郎くん、俺もう我慢できない」 「は、ぁ……っ♡♡」 　いつもステージ上にいる自分を見つめる、キラキラとした眼差しとは違う。情欲の熱を孕み、ギラギラとした友渕の眼差しに射抜かれる。 　陽一郎の鼓動は跳ね、解された後孔がキュンと疼くようにヒクついた。 「直樹さん、来てください♡」 　友渕は、その言葉に導かれるような感覚がした。指を引き抜き、枕元に置かれていたコンドームを手に取る。慣れないながらも、モゾモゾとそれを装着した。 　ついにやってきた、この瞬間。 　ゴクリと唾を飲み込み、亀頭を縁にあてがい、グっと腰を押し進めた。 「ぉ……おお゛♡♡♡ちんぽ、きたぁ♡♡♡」 　陽一郎の嬉しそうに喘ぐ姿や、背中に回された腕にこもった力加減、きゅんきゅんと陰茎が締め付けられる感覚に、友渕の興奮はさらに高まる。 　陰毛が縁取る陽一郎の後孔に、自らの陰茎が沈み込んでいる。友渕が妄想しているときに何度も見てきた光景が、今まさに現実のものとなった。 「俺、陽一郎くんに、ハメてる……っっ！　ううっ……！」 　全身が溶けてしまいそうな快感に、友渕は夢中で腰を振ってしまう。 　同時に陽一郎の快感も大きくなり、まともな言葉にならない喘ぎが溢れる。 「んぉおお゛っ♡♡そこ、きもち……♡♡♡んああ゛♡♡」 「あ゛……♡陽一郎くん、これ、やっばぁ……♡」 　ゴリゴリと亀頭で前立腺を押しつぶし、ずっぽりと根元までハメる。 「おぉお゛っ♡♡♡めくれる……っ♡♡♡」 　ずるる……と陰茎を抜こうとすれば、縁が『抜かないで』と懇願するように吸いつく。 　初めて味わう感覚に、つい先ほどまで童貞だった友渕は、すぐにでも達してしまいそうになる。 「ゔ……っ♡出そう……！」 「たくさん、出してください……♡」 「まっ、待って、そんな……っ！　うゔ、出る……っ！！」 　まだ射精しないようにと、友渕は堪えようとする。 　しかし、慈愛に満ちた表情の陽一郎に微笑まれ、限界をあっさり迎えてしまうのだった。 「んん……っ♡」 「はぁっ……！はぁ……っ、ごめん、陽一郎くん、俺……！」 　堪えきれずに達してしまった友渕は、ばたりとベッドに倒れ込んだ。 　全速力で走った後のような息切れ、そして腰を激しく動かしたことによる重だるさ。友渕の運動不足の影響が、ここにきて顕著に表れてしまった。