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(俺いま、壱人とセックスしてるんだ……)  この()に及んで、そう自覚した。ぐちぐちと入口を探り当てるように宛てられている壱人の馬鹿でかくて熱いモノを感じて。 「ん、はあ……。泉。力抜けるか」 「――んんっっ」  ベッドに俯せてシーツを掴む、この体勢は正解だった。今、この瞬間だけは壱人に顔を見られたくない。  ローションにぬるぬるにされたそこはぐずぐずに解されてはいるけど、簡単には壱人を迎え入れることはできないみたいだ。何度も何度も熱いものに入口を押される感覚がして、そのたびに俺の体は面白いようにびくびくとびくつく。 「……ひっ!」  壱人は俺の尻をわし掴んで、入口を広げるように外側に向かって力を入れた。それでも俺のそこの筋肉は、壱人が入って来るのをなかなか許さない。  きっと今、くぱって音がした。壱人にそれを見られてると思うと、またそれがたまらなくて、 「あ、あ、あ」  まだ入って来るというよりは壱人のモノをぐちぐち音をたてながら押し付けられているだけだけど、それでも期待と不安に感じすぎる体が震えた。  時間はもう結構いい時間帯で、 「……んっ、んんっっ」  俺は必死で声を押し殺す。案の定、 「泉。お風呂入りなさいよ」  途中で母さんが俺を呼びに来て、壱人が大袈裟にびくりと反応したりして。母さんのそれは毎日、同じ時間帯にそう一声掛けられるだけで、母さんが俺の部屋に入って来ることはないし、特に風呂に入ることも強制されない。  俺の返事を聞かずに母さんはそれだけ言うと階段を降りて行き、背後で壱人がホッと胸を撫で下ろした気配を感じた。 「……はあ、びっくりした」  母さんのお陰で、ちょっとだけ気が緩んだ。俺は母さんが部屋に入って来ないのを知っているけど、壱人は心臓が飛び出るくらいに驚いたんじゃないかな。だから、 「……ふ」  思わず笑ってしまった。中断したことも結果的にはよかったのかもしれない。壱人も少し照れ笑ったところで、 「この、覚悟しろよ」  壱人がそう悪戯っぽく言い放った瞬間、 「――あっ!」  ずぶっと壱人の尖端部分が入口をくぐった。 「……はあ、入った」  笑ったことがよかったんだと思う。壱人に力を抜けと言われても、その方法がよく分からなかったんだけど。笑った瞬間にどうやら自然と力が抜けたようで、壱人はその瞬間を見逃さなかった。 「――っっ」  さっきの数本の指で掻き回された時とは違い、重量感や圧迫感も半端ない。おまけに入口の皮が伸び切った感も半端なくて、 「――いた、ぁっ」  壱人のがそこにいるだけなのに、圧し広げただけでは感じ得ない鋭い痛みが走る。

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