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第11話

 やんわりと花茎を握り込んだ敏也の言葉には、なぜか微かな嫉妬のような感情が見え隠れしている。 「そんな貴方を僕が抱けるなんて。あの夜の僕のモノを舐め回していた貴方を見たときよりも興奮する」 「! ま、……さか、見て……」 「もちろん。いつもかっこよくて綺麗な千晶さんが僕のを口に入れたときなんか、直ぐに射精しそうで我慢するのが大変だった」  自分のあさましい姿を見咎まれて一気に体中に熱が巡る。 「恥ずかしかった? でも僕はとても嬉しかった。あれがあったから僕は貴方への気持ちを確定できたんだ」 「あっ、はぁっ……、ああっ! だめだっ」  敏也が私の花茎をゆるゆると擦りながら、後蕾の奥の指を動かす。 「あああっ、うぁ……、うぅっ、あっ、あっ、……敏也っ!」 「ここが気持ちいいの? 千晶さんの背中、すごい鳥肌が立ってる」  敏也の言うとおり、ぞくぞくとした震えが全身を襲って薄く肌が泡立っているのがわかる。思わず握り締めた枕に顔を押し付けて、下半身から生まれる快感に精一杯抗った。 「先走りもこんなに溢れてきてる。今度、僕にも千晶さんのを舐めさせてくださいね」  すり、と敏也の手が私の花茎を強く上下に擦った。くちゅくちゅと小さな音が耳に届く。同時に敏也の太い指先は何かを探るように私の中を蠢いて、そしてとうとう、その一点に到達した。

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