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第2話
『お母様、それは本当ですか!?』
「えぇ、鉄清 が
帝の暗殺を企てたそうなの。
もう、終わりだわ」
母は、泣き崩れた。
(どうしてそんな事を)
明陽の弟である鉄清は
非の打ち所がない人間
であったが、一つだけ
野望があった。それは
帝になって、国を操る
事だった。それが裏目に
出たのである。
(一族はどうなってしまうの
だろうか?)
この国では、帝の暗殺を
企てた者とその一族は
皆死刑になるという
法があった。
「明日、帝がここに
来るみたいだ。
明陽に話したい
事があるらしい」
(わざわざ帝が?
何故帝がここに足を運ぶのだろうか。)
明陽には分からなかった。
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