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第72話 1番の宝ですか?

7ー4 1番の宝ですか? 「たまらんな」 仮面の男が呟いた。 「こんなの見せられたんじゃ、とても、おさまらん」 男は、仮面を取り去るとローブを脱ぎ捨てベッドの上でぐったりとしている俺の側へと歩み寄ってきた。 「何、する気だ?」 アメリが気色張ると、俺を守ろうとして男の前に立ち塞がった。 男は、にやっと笑った。 「何もしないさ。ただ、少し、レンタロウの股を借りるだけ、だ」 「どういうことだ?」 アメリが訊ねると、男は、答えた。 「入れはしない。見ておけ、こういうやり方もあるんだ」 男は、うつ伏せになっていた俺の腰を持ち上げると囁いた。 「レンタロウ、股を閉じていろ」 「ふぇっ?」 ずちゅん、と男の巨大なものが俺の内腿を越すって俺のものを裏から突き上げた。 「ひぃぁあんっ!」 「じっとしてろよ、レンタロウ」 男は、俺の内腿で自分のものを擦り始めた。 両手を掴まれてずんずん、と抽挿され、俺は、また涙が滲んでくるのを感じていた。 「やっ!・・や、だっ!」 「もう、少しだけ、我慢してろ、レン」 男は言うと、俺の背に覆い被さったまま俺の内腿に締め付けられて白濁を放った。 その迸りは、俺の全身を汚した。 「まだ、純潔のままとは思えない色気だな」 男は、俺の耳元で囁いた。 「いつか、必ず、私の子も産んでくれよ、我が妻よ」 こうして。 俺は、男たちの誰にも抱かれることなく5人の男たちの妻となったのだった。 翌朝、イーサンは、俺の体内に埋め込まれていた器具を神官たちに指し示し、言った。 「これで、無事に聖母 レンタロウ様のお初染めの儀が執り行われたことの確認とする」 神官たちの誰もが俺が5人に抱かれたものと思い込んだ。 なぜなら。 寝乱れたシーツに包まれて、ぐったりとして横たえている俺と、俺のことを愛おしそうに見つめている夫たちの姿を目撃したからだった。 うん。 とても、言えない。 素股で何度もいかされたなんて。 言えないよ、絶対! 「これで、お主は、聖母であるだけではなく次の王でもあることになる」 グーリスのじいちゃんが横たわったままの俺と夫たちに向かって言った。 「このレンタロウの御身は、今や、この国の1番の宝じゃ」

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