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26.難しい話よりもえっち

 鬼たちは寝室の前から各自戻っていったようだった。 「……よこせ」  長が寝室の襖を開け、低い声を出した。 「どうぞ」  長がのっしのっしと近づいてきたら、リンドルは長に僕を差し出した。そして寝室の隅に移動した。 「旦那さま?」  僕は長の腕の中に収まった。嬉しくて顔がほころんでしまう。長がじっと僕を見ている。どうしたんだろう。 「……お前は俺でいいのか?」  何を言われているのかわからなくて首を傾げた。いいも悪いもない。僕は鬼に捧げられたのだから。 「長様はなに難しいことを天使さまに聞いてるんですか。天使さまは生まれた時から鬼に捧げられるものとして育てられてきているのでしょう?」  カヤテの声がした。 「そうですね」  リンドルがそれに応える。 「この森の、人里に近いところにある村ですが、特に森の外の村や町との交流はないのですよ。しかも大概のことは魔法に頼って生活していますから、天使さまになると本当に何もできなくなるようです」  リンドルが補足した。僕は何もできない自分が恥ずかしくなって目を伏せた。 「天使さまになると魔法が使えなくなるんですよね」 「はい。治癒も回復も何もかも使えなくなります。ですから天使さまは誰かに頼らないと生きていけません」 「長、天使さまに選択肢はないんですよ。長様がいらないとおっしゃるのでしたら私がいただきますが……」 「そんなこと言うわけねえだろ!」  突然大きな声を出されて僕はびくっとした。 「ああ、すまん……」  抱きしめられて、「いえ……」と言うだけだ。 「長が自分の嫁宣言したんですから好きにすればいいんですよ。天使さま、もう長にメロメロじゃないですか」 「そうなのか?」  身体を離されてまじまじと顔を覗き込まれた。近いと大きいしより怖いんだけど、僕は長の赤い目を精いっぱい見返した。好き、とは言わないけど想いが少しでも伝わるように。  すると布団に押し倒された。僕はびっくりして目を見開いた。 「ああもうなんだこのかわいいのはっ!? 食っちまうぞっ!」  え? 食べるの? 鬼ってやっぱり人を食べるのかな。痛くないといいなって思った。 「長様~天使さまが怯えてますよ。”食う”なんて言っちゃだめでしょう。ほら、細かく意味を説明してあげてください」 「あ? ああ、必要か? ええと、食うっていうのはな……お前のおっぱいとかちんちんを舐めたりしゃぶったりして、おまんこを俺のでいっぱいにしてこれでもかとイカせることを、って何言わせんだっ!」  僕はもう顔が熱くなってどうにかなってしまいそうだった。すでに何度もされたことだけど口にされるとすごく恥ずかしい。 「だ、旦那さまの……」 「ん?」 「……えっち……」  思わず小さな声でそう呟いたら、長は無言で僕の胸に吸い付いた。 「あっ、ああんっ……!」  薄い胸を優しく揉みながら、って揉む部分なんてないと思うんだけど揉まれて、まだ立ち上がってない乳首をちろちろと舌先で舐められた。もう片方の乳首も指先でつんつんされ、顔を出してきたら指先でくりくりといじられて……。 「あっ、あぅっ、あんっ、あんっ……!」  胸をいじられてるだけなのに身体の奥が甘くなる。 「天使さまって愛せば愛すほど抱かれる身体になってくって聞いたことがあるんですけど」 「はい。愛を一身に受けた天使さまは手に吸い付くようなしっとりした肌になっていくと文献にあります。みながむしゃぶりつきたくなるような色香をまとい、その甘い体液と柔軟なおまんこで魅了します」 「あっ、あっ、あっ、あぁっ……!」  カヤテとリンドルがまた変な話をしている。僕は長にちゅううっと乳首を吸われ、がくがくと身を震わせた。長に触れられるの、甘いよぉ。長の愛撫で生まれた甘さがどんどん腰の奥に溜まっていく。  何度も舐めたり吸われたりして、また僕の乳首はピンと立ち上がってしまった。 「お前のおっぱいの方がえっちだろう?」 「やっ……ああっ……!」  長は僕の乳首を舐めしゃぶっている間に勃ってしまった僕自身を握った。 「このちんちんもえっちだな」  すでに先走りをとろりと流している僕自身の先端を指先で撫でられたりしたからたまらない。 「あっあっあっ……!」  腰ががくがく震える。長はまだ僕の乳首をぺろぺろちゅうちゅう舐めている。それと同時に僕自身までくちゅくちゅといじられて……。 「あっ、あっ、旦那、さまぁっ……!」 「イキそうか? ならイケよっ!」 「あっ、あっ、あっ、あああああーーーーーっっ!?」  僕は長に促されるままにイッてしまった。最後まで出し切るようにとくちゅくちゅといじられながら僕は涙をぼろぼろこぼした。 「あんっ、あんっ、旦那さまぁ……」 「全く……イキやすくてかわいいな……」 「きゃぁあんっ!?」  長は僕の胸をやっと解放したかと思うと、僕自身をべろべろと舐め始めた。イッたばかりなのに玉まで口の中に含まれて優しく舐められる。 「旦那さま、旦那さまぁ……あんっ、あんっ……!」  愛撫されるのは嫌いじゃないけど、やっぱりもう少し手加減してほしいと思った。

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