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31.それは舌じゃないと思う

 あれって舌っていうのかな?  確かに先端はそれっぽかったけど、その後の太さとか、形状とか本当にイチモツみたいで混乱した。 「あっ、あんっ、あんっ、あんっ……!」  リンドルは唾液を送り込みながら、ずっちゅずっちゅと舌を何度も出し入れする。そうしながら先端で内壁をぺろぺろと舐められて、もうどうしたらいいのかわからない。  舌で犯されてる、なんておかしな言い方だけど、リンドルの舌はイチモツみたいだからその表現が合っているように思えた。足を広げられながら僕自身より長くて大きい舌が尻穴を出入りする。一度イッたのに、舌のでこぼこが前立腺に当たってまたイッてしまいそうだった。 「あぁんっ、リンドルッ、リンドルぅ……!」  リンドルは執拗に僕の尻穴を舌で穿ってから、ようやくその舌を抜いた。イクことはできなかったけど僕はほっとした。 「はぁ……ウイ様、我慢できません」 「あぁ、んっ、んんっ、あぁっ……」  べろべろとまた尻穴を舐められてびくびく震えた。リンドルはとうとう自分の服の前を寛げた。ぶるん! と大きくて長いイチモツが出てくる。それはなんともいびつな形状をしていた。 「ああ……」  僕は息を吐いた。 「ウイ様、どうか私を受け入れてください……」 「……うん……」  長に許可されているなら僕が拒否する必要はない。凹凸のある大きいイチモツはグロテスクで、でも先ほどの舌と形が似ていたから僕はどうにか身体の力を抜こうとした。 「舌よりもでかいのですが……」  リンドルはすまなそうに言いながらずぶりっ! とそのイチモツを尻穴に突き入れた。 「あああああ!」  確かにそれは舌よりも大きくて、長かった。大きさ的には最初に出会った鬼のイチモツぐらいだろうか。でもでこぼこしているからそれで中を擦られるたびに甘くなってしまい、僕は何度も首を振った。 「あぁんっ、イッちゃ、イッちゃううっっ……!!」  さっきイク前に舌を抜かれてしまったから、その熾火が残っていた。ずぶっずぶっと中を満たされながら、僕はまたイッてしまった。 「くううっ……締まるっ……!」  リンドルはイチモツを根元まで収めると、すぐに激しく腰を動かし始めた。 「あっ、あっ、あっ、あんっ、あんっ、あんっ……!」  甘さが強くて何度でもイッてしまいそうだ。 「ウイ様っ、イキますっ……!」 「ああああっっ……!」  リンドルは僕の中を激しく突きまくると、そう時間も経たないうちにイッてしまった。 「あぁあああんっっ……!」  びゅびゅーっ! と音がしたかのように中を一気に精液で満たされる。その精液に身体が反応して僕はがくがくと震えた。凄まじい甘さでまたイッてしまう。そんな僕自身をリンドルが掴んだ。 「ひぃっ、ああうっ……!?」 「ふふ……私の精液でイッたのですね。ウイ様は本当にかわいい……」 「あっ、やっ、揉まないっ、でえっ、あぁんっ……!」  リンドルはなかなかイチモツを抜いてくれなかった。萎えたはずのイチモツが中でまたむくむくと力を取り戻し、僕は僕自身をくにくにと揉まれてびくびくと震えることしかできなかった。  やっと抜いてくれたと思ったら僕自身の周りは舐められるし、 「愛液を飲ませてください」  と言って尻穴をまた舌で舐め回されるしたいへんだった。  しかもリンドルは僕を抱きしめながらすごいことを教えてくれた。リンドルは鬼の血だけでなく竜族や触手族の血も引いているらしく、竜族の混血はイチモツがでこぼこしていることや、触手族の混血は身体の一部を触手に変えることができるだけでなく、イチモツの感覚を触手に変えた部位に転化することもできるそうだ。 「ですから、ウイ様のおまんこを舐めた舌は、私のイチモツでもあったのですよ」 「そん、なぁ……」  だから実際にイチモツを入れた時イクのが早かったのだという。 「できるだけウイ様の身体に負担をかけたくなかったので、ギリギリまで我慢したのです」 「そう、なんだ……」 「ですからまた、いっぱいおまんこを舐めさせてくださいね」 「あぁっ……!」  首筋を舐められて僕はまた震えた。  初めてのことばかりで頭の中がぐちゃぐちゃになっている。リンドルは洗浄魔法をかけてから僕の身体を拭くと、やっと寝巻を着せてくれた。でもリンドルは部屋の隅に控えることはなく、昼食の準備ができるまで僕は彼の膝の上から下ろしてもらえなかった。  本を渡されて読んでいる間、リンドルは何度も僕の髪に口づけた。 「申し訳ありません……タガが外れてしまったようで……愛しさが抑えきれません」  そう言いながら優しく抱きしめられると胸が疼く。僕は優しくされるとすぐに好きになってしまうみたいだからみんなもう少し自重してほしいと思った。  振り向いてじっとリンドルを見つめた。 「どうかしましたか?」 「……あの……リンドルには、”好き”って言ってもいいの?」  にこにこしていたリンドルはそのまま自分の鼻を押さえた。 「ウイ様……私だけの前でならばかまいませんが、長殿の前では私のことを好きとは決して言わないでください」 「? わかった。……リンドル、好き……」 「……忍耐だ……ここは耐えねば……わ、私もウイ様が好きですよ」 「……嬉しい」 「耐えろ、耐えるのだ……」  僕はそっとリンドルに寄り添った。長に”好き”って言えない分、いいと言ってくれた相手には伝えたいと思った。

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