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55.鬼は愛撫がしたいらしい
それからずっと長は僕にくっつかせてくれた。嬉しくて幸せでついにまにましてしまう。長は怖い顔をしてるのに全然怖く感じないのは不思議だなと思った。
「……そんなに俺が……好き、なのか?」
「はい。大好き、です……」
ぎこちなくだが、改めて聞かれると照れてしまう。長が僕の夫だって思っただけで幸せな気持ちになる。
でも鬼の文化の中で夫って、妻を誰かに貸したりするものなのかな? ってちょっとだけ考えてしまった。僕が天使だからなのかもしれないけど。
「……どうした?」
なんとなく首を傾げていたらしく、聞かれてびくっとした。
「あの……ええと……知りたいことが、あって……」
「なんだ?」
内容が内容だけに少し恥ずかしい。
「あのぅ……僕、何も知らないので失礼があったらいけないと思うんですけど……」
「だからなんだ?」
ちょっと長がいらいらしてきたのを感じて慌てた。
「おっ、鬼にとって夫とか妻ってどういう存在なんですかっ!? 妻って、夫以外の誰かに抱かれてもいいものなんですかっ?」
「ああ?」
長が凄んだ。ちょっと怖いと思った。
「長様~、天使さま怖がらせたらだめじゃないですか。我らの文化の程度に関する質問は私が答えられる範囲でお答えします」
カヤテに言われて「お願いします」と頭を下げた。
「まず、鬼にとって夫婦というのは一緒にいる相手ぐらいの感覚で、夫だから妻だからというくくりはあまりありません」
「そう、なんですか……」
がっかりした。特別な関係ではなかったみたいだ。
「ですが、鬼以外の種族についてはその限りではありません」
「?」
「人族は弱いので攫ってきて犯した時点で死んでしまうことがままありますが、他の種族の場合は生きている場合がほとんどです。そういった相手は我々にとって妻や夫であると同時に所有物となります」
「?」
「鬼の所有物ですので、独占することもありますし、誰かに貸すこともあります。ただし、天使さまは特別です」
「とくべつ?」
「はい。長は天使さまでないといけないのだそうです。なので天使さまを私たち世話係に貸してくれることもありますが、私たちとリンドル殿限定になりました。ですので今後天使さまを抱くのは長と私たちのみとなります」
「カヤテさんたちって……」
僕の世話係って確か何人もいるんだよね? その鬼たちには抱かれちゃうってこと?
「アズは知っていますね?」
「う、うん……」
「アズ、天使さまの世話係に集まるように言いなさい。全員です」
「はい」
部屋の隅に控えていたアズが寝室を出て行った。
「……そんなにいるのか?」
「護衛も兼ねておりますから、あと3人おります」
長とカヤテの会話にくらくらしてきた。長の他に6人も僕を抱く人たちがいるなんて……。
「あ」
どうしようとぐるぐるしている僕を見て、カヤテは何かに気づいたようだった。
「天使さまを抱くのは長と私、それからリンドル殿のみです。他の世話係についてはイチモツは入れず、愛撫のみとなりますのでご安心ください」
「ええっ?」
愛撫のみって……愛撫のみだって……。
僕は顔がカーッと熱を持つのを感じた。
「ヤるだけであれば小屋に行くそうです。愛撫がしたいそうなので」
あっけらかんとカヤテが言う。僕はぱくぱくと口を開け閉めすることしかできなかった。
「話が変わりますが、いらっしゃる予定の天使さまは我々の愛撫を一身に受けることになります」
来る予定って……ジュンのことだよね?
愛撫を一身にって、どうなっちゃうんだろう。顔から熱が去らなくて困る。
「おっぱいとちんちんとおまんこを延々かわいがられるようになりますね。私が抱くことになるとは思いますが、おまんこの乾く暇がないほどぐちょぐちょにかわいがられると思います」
「そん、な……」
そうされちゃうのは僕じゃないけど、ジュンはそれなことをされて耐えられるんだろうか。
「……今の話だけで濡れたのか?」
「ああっ……!」
長に僕自身を握られて、僕はびくん、と震えた。軽くしごかれるだけでくちゅくちゅと濡れた音がする。
「あっ、あっ……!」
「先走りが出てるな。お前もそうしてもらうか? 俺のでおまんこをぐちょぐちょにされながら、おっぱいもちんちんも延々いじられるんだ」
「やっ、そん、なぁ……」
「そうですね。天使さまがその愛撫でどうなってしまうのか検証する必要がありますから、ちょうど世話係も全員きたことですし……。試しに一週間ほど愛撫しまくりましょうか」
「いいかもな」
「あぁんっ、やっ、やぁあっ……!」
「では私が愛撫の仕方なども指導しますので」
「リンドル殿、よろしくお願いします」
「あっ、イッちゃ、イッちゃううっ……!」
それから本当に一週間、僕は全身愛撫されながら長に抱かれ続けることになった。
「あっ、あぁんっ、ちくびっ、やぁあっ、あんっ、あんっ、あんっ……!」
「イキすぎてつらいならおちんちんの穴を塞いでしまいましょうか。舌で栓をしますね」
「ひぃいんっ、リンドル、あぁああんっ……!?」
甘すぎて死んじゃうか思った。
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