2 / 2
白兎という男
全く次から次へと、
一体どっから湧くんだか。
次は無邪気な可愛い系ときたか
おまけに歳下
「あー、趣味悪りぃ〜」
自然と煙草の数が増える
いつもの喫煙所で膝を丸めて煙に包まれている時間が心地いい
なのに、内心穏やかじゃない
「相変わらず見た目に反して治安が悪いな!」と同じ学部のいつもつるんでいる女に絡まれる
ほっといてくんない?とひけらかすと、
「また女のこと〜?」と新しいおもちゃを見つけたかのような表情で勝手に続ける
治安が悪いのはどっちのことだか
「そ」と頬杖をつくと、
「かぁわいいっ」と頭を撫でられる
「あんたその子犬みたいな無害そうな顔で手癖悪いから、評判良くないよ?」
「知ってる」
俺は手に入れたいものは死んでも手に入れる性だし、遠回りしてでも計算して動く。
経験上、女なんてものは猫撫で声で近づいて
弱さを見せれば大体堕ちる。
中学の時から周りに可愛いだの喋りやすいだの言われてきたし、
他のやつと比べて女友達が多いから嫌でも
どういう習性があるかは学習してきた
「人のもん寝取るってどう思う?」
全ての話をすっ飛ばして単刀直入に聞くと
「んー、燃えるね!」と即答された
あ、聞く人を間違えたなという思考よりも先に
だよね。と心で誰かが呟いた
ともだちにシェアしよう!