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第38話
「現代人への警鐘ねえ……」
後は調べられることはなさそうだ。式神からも残る二家族に不審な輩は近づいていないと報告があった。今日はひとまずやることはやったので、後は神川先生が帰ってくるのを待つばかりだ。
「ただいまあ〜」
深夜零時を回った頃、疲れた様子で神川先生が事務所に帰ってきた。警察から一通りの情報を貰ってきたらしい。
「どうやら警察は顔見知りの犯行と推測しているらしいね。各家の事件を紐付けては考えていなかったようだけれど、榊が送ってくれたURLと合わせて説明したら、新しいカルト集団のようなものが夜刀の神の復活のために事件を起こしているという線で捜査することにしたそうだ」
「で、URLの投稿主はわかりましたか?」
「今調べてもらってて……」
神川先生の電話が振動する。
「あ、ちょうどわかったみたいだね」
と言って神川先生は電話に出た。
「えっ……了解です、ありがとうございます」
神川先生は不可解だと言った顔で電話を切った。
「先生、投稿主は誰だったんですか?」
「……行方不明になっているO家本家の息子だそうだ」
O家本家の息子、和樹といったか。彼が投稿しているらしい。
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