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第77話
「そうですか。我々の方でパトロールを強化いたします。マンションの方でも一緒に入ろうとする方がいたら注意するよう文書で掲示していただけますか?」
「わかりました」
「よろしくお願いします」
警察官は段ボールを袋に入れて持ち帰り、念のため調べてみるそうだ。何かわかったら連絡しますとのことだった。
家に入り念のため施錠と家の中の様子を確認する。これはいよいよ式神に見張らせたほうがいいかもしれない。すぐに結界をはり、シャワーを浴びて眠った。結界に阻まれているらしく男の生き霊は夢に現れなかった。
「……ということが昨日あってさ」
事務所に着いて九条と顔を合わせた際にその話をすると、
「そういう時はうちに来いよ……」
「でも実害はなかったし結界張って寝たから夢にも出なかったぞ」
「ちょっと無防備すぎじゃねえの」
「今日は六合を家に置いて見張らせてるし何かあったら警察呼ぶって」
「そりゃお前には式神がいるだろうけど……俺を頼ってくれたっていいんだぜ?」
「つってお前んちの前に猫の死骸置かれてもな。大丈夫だって」
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