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第110話

 と言う当主に俺は、 「……そうですね、もう飛行機もありませんし、お言葉に甘えさせていただきます。よろしくお願いいたします」  と言った。流石に疲れたのも大いにある。せっかくだし泊まらせてもらおう。横にいる九条をみると、 「お世話んなりまーす」  と言っていて、こいつは最初から泊まる気だったな……と思った。  レンタカーの返却を済ませ、戻ってきた妻の手料理を恐縮しながらいただき、風呂に入った後は泥のように眠った。

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