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第三章・3

 西日の入る生徒会室のカーテンを、淳はそっと閉めた。  そんな彼の背後には、秀孝が。 「テーマが決まって、ご満足かい? 副会長」 「その呼び方、やめてって何度言ったら」  その先は、口をふさがれた。  会長の、秀孝の唇で。 「ん、ぃや。こんな所で……」 「いいだろ? 淳は私のことが好きなんだから」  舌を絡ませ合いながら、淳は心で泣いていた。  容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。  そんな秀孝に思いを寄せる人間は、いくらでもいる。  そして、自分もその一人なのだ。  決して、秀孝にとって唯一の人間ではないのだ。 「ちょ、ホントに。だめッ」 「いいから、後ろ向いて」  秀孝に背を向けた淳は、デスクに手を付いた。  すぐに、彼の腕が淳の前に回る。  あっという間にベルトを解かれ、制服をずらされてしまった。

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