「俺、こういう相手を抱くのは初めてだけど……でも頑張って彼方を気持ち良くするから」 「…………っ、はい。よろしく、お願いします……」 　まずは何だ。どうしたらいいんだ。 　軽くパニクる俺だが、好きな相手にすることは、ほぼほぼ決まってるんじゃないか。 　俺も服を脱いで、ベッドに押し倒す。めっちゃ勃起してるところはあんまり見ないでほしかったけど。 　全身を紅潮させた彼方は生娘みたいだった。本当に乱暴されたことがあるのだろうか、というくらいに。 　でも彼方の心の傷はこれからもきっと癒えない。それなら俺が、抱いて抱いて抱きまくって、少しでも忘れさせてやる。 　自然と唇を重ねていた。彼方の唇は柔らかくて、温かくて、こんな素晴らしいパーツにフェラしてもらったら最高だろうな……と思いつつ、雑念は頭から追い出す。 　そんな一方的な行為、させる訳がない。俺は彼方をひたすら奉仕するって決めたんだ。 　最初は軽く触れて、ついばむようなキスから、舌を入れてみると、彼方も俺が欲しいと言わんばかりに激しく絡めてくれた。 　なんだか頭がぼーっとする。彼方の舌使い──それはつまり経験人数の違い──が上手すぎて、ちょっとムカつくけど背筋が震える。 　キスだけでこんなに酔うほどなんて、ますます彼方を好きになる。 　割れ目をクンニしようとすると、顔に陰茎と睾丸が当たる訳だが、そんなもの知ったことか。俺はゲイじゃないが、何ならこのチンコもタマもしゃぶってやりたいくらいだ。 　上下に舌を動かして、どっと溢れる愛液を全て飲み込むように舌を内部に入れてぐるりと舐め回す。 「あっ……ぁっ……だめ……晴彦さん……そんなにしなくて、いいですっ……」 「気持ち……良い？」 「…………は、い」 　次は指を。痛がられても困るので、一本から。 　でも溢れまくる愛液と先の唾液で、既に指がふやけている。二本、三本とびっくりするほど簡単に入ってしまった。 　どういう部分が良いのか全然わからないけど、女も男もGスポットのようなものはあるらしいとは耳にしたことがある。指を曲げて鉤爪のようにして、ゆっくり動かしていく。 「は、ッぁ……！　いやぁ……！　それ、駄目ですぅ……！」 「え、あ、ごめんっ、痛かった？」 「違っ……そこ、そういう風にされるとっ、おちんちんの奥がジンジンしてっ……強すぎるんですっ……んんっ」 「でも……すっげー気持ち良さそうにしてた……彼方がヤバいくらい感じてんの、俺は……見たい……」 「……わかりました……いい、ですよ……」