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第13話
「――っ、は……!」
苦しい夢から解放されて、目を覚ます。
目からは何故か涙が零れていて頬を伝う。
それを拭ったのは、視界の端にいる琥珀さんだった。
「大事ないか? 随分と魘されていたようだが」
そう言って額にかいていた汗もハンカチで拭いてくれる。
「……はい。大丈夫、です」
先程見た悪夢の余韻からか、脈打つ鼓動も幾分か早い。
ゆっくりと布団から起き上がった僕を、琥珀さんが優しく抱きとめる。
「よかった。このまま目を覚まさぬのではないかと皆、案じておったのだ」
やっぱり、これは夢じゃない。
抱きしめる琥珀さんの腕の中で。
自分はどこか遠い異国に来てしまったのだと理解した。
ここから帰る方法は?
家族は無事?
そんなことが頭の中で沢山浮ぶ。
「帰らなきゃ」
きっと両親や優希も今頃心配してる。
そう思って立ち上がろうとしたのに……。
琥珀さんが離してくれそうにない。
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