14 / 16

第14話

「光希、すまぬ、返してやることはできぬのだ」 (返すことが出来ないって、どういうこと?) そんな僕の内心を察したかのように、琥珀さんが続けて言う 「ここは、我ら四神が住まう神域『天都国(あまつくに)』。以前、光希が住んでいた世界とは違うのだ。この神域から出ることは我らでも不可能なのだ」 「そ、そんな……」 あまつくに……?  そんな国聞いたことない。 それに神域って……じゃあ、この人達は神様なの? 「か、神様なら帰り方とかわからないんですか?」 「わからぬ」 帰って来たのは無情にも冷たい答え。 「どうしよう……」 襲ってくるのは莫大な不安。 きっと家族も心配していて、学校だってあるのに。 そんな僕の不安を優しく取り払うように琥珀さんが言う。 「大丈夫だ、我らがいる。光希の寂しい思いも我らが取り払ってやろう」 そう言って抱き締められると、肩に顔をうずめる琥珀さん。 「あぁ、良い香りだ」 低くなった琥珀さんの声。 なに?と思った時には既に遅かった。 抱き締められていた体を、そのまま再び布団へと押し倒される。 「はぁ、ようやく。待っていたのだ……この時を」 頬を紅潮させ僕の上に跨る琥珀さんに、心臓が嫌な音を立てていた。

ともだちにシェアしよう!