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第42話

 ヒートの最中も、食事は彼が食べさせてくれていたような気がする。  互いに触り合いながらの食事で、その上、食べ終わった後は快楽でぐずぐずに蕩けてしまい、アンリの記憶は曖昧だった。  レオンが手のひらをアンリの額にあてて熱を測る。発情期初日のような、ぞくぞくと駆けあがってくるような快楽は萎んでしまった。  それなのに、そのままずっと触れていてほしいと思ってしまう。 「熱も下がったようだな」  そしてレオン自身も、オメガのヒートに釣られたラットの症状は減ってきている。そのためわざわざ熱を測らなくとも、発情期が終わりかけていることを分かっているはずだ。  それなのに、「辛くはないか」、「触れてほしいところはないか」と律儀に尋ねてくるのだった。  それは労りと、触れていたいという欲求から来るものなのだろうか。  そして、その欲求が「好き」だという感情に起因するものなのかと、アンリが少しばかり信じると、今度は胸がそわそわして落ち着かなくなった。

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