107 / 132
極甘の夜 5
「やだ、見るなぁ、電気消して……」
恥ずかしいのと気持ちいいのとで、頭の中は混乱しきっていた。
自分の極甘の口調に気づく余裕もない。
「こじろ……」
「駄目。消したら那津さんの可愛い顔や姿が見えないでしょ」
那津の中心は痛いほど張り詰め、瞼には涙が溢れてくる。
「アッ、もう、イキたぃ……ねえ、こじろ……」
舌ったらずな自分の声を気にする理性は完全に消え去っていた。
「いいよ、出して」
小次郎が興奮を押し殺した声で囁く。
「那津さん、すっごく可愛い」
那津の反応で、感じ易い部分を会得した長い指は、いとも容易く那津を導いた。
「あっ、あぁ――――っ」
那津はぶるぶると全身を震わせ、熱い飛沫を吐き出す。
はあはあと肩で息をしながら、涙で霞む目で、自分を組み敷く男を見上げた。
小次郎はシャツを乱暴に脱いだところだった。
常に品行方正な男の別の一面に、那津の胸はうるさいほどときめく。
ともだちにシェアしよう!