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第7話

そう、思っていたんだけれどね。 「誰に、何をされた?」 思ったよりも低い声が出る。びくっ、とただでさえ震えている体を一層震わせて、座り込んでいる彼が、怯えきった、何もかもを失った瞳で見上げてくる。 ダメだな、これは。話せる状態ではない。俺は一瞬でそう判断した。となると、まずは風呂か。触れられると怖がるか?いや、仕方がないだろう、この場合。 はぁ、とため息をつく。びくっ、と彼が反応したのがわかる。そんなに怯えられると触りづらい。

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