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第4話
突然、ぽん、て、大きい掌が頭に乗せられて、撫でまわされる。びっくりして、大袈裟に肩を揺らしてしまった。
「あぁ、ごめんね。びっくりしたね」
そう言っても、男の人は俺を撫で続けた。なんか、その手が気持ちよくて、離れてくと、寂しくなった。思わず、男の人の顔を見上げてしまう。
「やばい、何この子、かわいい。」
男の人が、何か小声で呟いた気がするけど、なんだろう。
「今、なんか、言いました…?」
男の人は、地面に膝をついて、俺に目線を合わせた。あの、さっきから、行動が突然すぎて訳がわからないです。無口な人だよね。喋ると低い優しい声で凄く安心するけど。
顔が、だんだんと近づいてくる。ぇ、、なに?と、思ったら、チュッと音を立てて、唇を食まれた。ボンッと顔が熱くなった。だって、この人、背高いし顔がめちゃくちゃかっこいい。思わず付いてっちゃったくらいだし。
「ぇ、ぁ…ん、と…ぇと…」
めちゃくちゃテンパって、意味不明な言語が口から飛び出す。
「ごめんね。家、どこ?もう遅いけど、帰らないの?」
男の人の言葉に、早く帰らないとっ、逃げないとって思った。
「ぁ、うん。…ぁ、ココア、ありがとうございました。えと、さよならっ」
早口でまくし立てて、俺は走って逃げていく。露骨だよね。いやけど、初対面にキスするあの人もどうかと思う。
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